国観連、会員増強へ入会基準を大幅緩和


入会基準の緩和を決めた国観連総会

入会基準の緩和を決めた国観連総会

 国際観光旅館連盟(佐藤義正会長、1235会員)は、正会員の入会基準である「具備すべき条件」に定めた施設基準の大幅な緩和を決め、新規会員の加入の促進に取り組むことにした。4日に開かれた2009年度通常総会で関係議案が承認された。

 具備すべき条件の改正で施設基準が緩和され、多くの旅館が入会対象となった。総客室数は「10室以上」から「5室以上」へと変更。「環境、建築、外観および庭園が優秀である」などの項目は削除した。基準客室の詳細な条件も大幅に緩和した。

 一方で、国際観光ホテル整備法が登録旅館・ホテルに求めている外国人旅行者の受け入れに関する努力規定に準じた項目は残した。「食事料金を明示したタリフ(日本語および外国語で記載)を設置すること」「外客接遇主任者または外国語の話せる者を配置することが望ましい」などの基準がある。

 新しい具備すべき条件は、4日以降の入会者に対して適用する。

佐藤会長 4期目へ
 国観連は4日、通常総会を東京のグランドプリンスホテル赤坂で開き、任期満了に伴う役員改選を行った。会長には佐藤義正氏(岩手県・南部湯守の宿大観)を再任した。

 佐藤会長は03年度の就任以来4期目に入った。再任のあいさつで佐藤会長は、「旅館はかつてない厳しい時代を迎えている。選任された以上、まなじりを決して旅館のための事業に取り組む。待っていては駄目だ。変えようという意識を会員1人ひとりに持ってもらいたい」と語った。

 佐藤会長は、客室流通の効率化・高度化事業、役員有志で設立した株式会社スパークスを通じた旅館の再生支援、税制改正などへの取り組みを強化する姿勢を示した。

 新任の役員は次の通り(カッコ内は支部名と旅館名)※敬称略

 副会長=桑島繁行(北海道・知床グランドホテル北こぶし)、加藤昌利(伊豆箱根・稲取銀水荘)、住友武秀(四国・徳島グランドホテル偕楽円)▽常務理事=市川捷次(関東甲信越・ホテル一井)、石村隆生(伊豆箱根・仙郷楼)、八木眞一郎(中部・あわらの宿八木)、豊田康裕(九州・新湯ホテル)▽理事=濱野浩二(北海道・洞爺湖万世閣)、林文昭(同・十勝川温泉第一ホテル)、浅野謙一(関東甲信越・夕映えの宿汐見荘)、大森隆博(同・和心の宿オーモリ)、望月澄夫(伊豆箱根・小松家八の坊)、萩原勲(同・かめや楽寛)、中島勝己(中部・ホテル黒部)、永山久光(中国・鷲羽山下電ホテル)、小山栄一郎(九州・丸小ホテル)▽監事=南信行(北海道・第一滝本館)、佐藤湛陽(九州・ゆの郷ちくご)

入会基準の緩和を決めた国観連総会
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