国内の旅行消費17兆円消失 


観光庁統計 昨年の年間値 6割減の11兆円に

 2020年の日本国内における日本人、訪日外国人を合わせた旅行消費額は、新型コロナウイルス感染症の影響で11.0兆円となり、19年の27.9兆円から約6割減少した。観光庁が4月30日に発表した数値。統計が現行の調査手法になった10年以降で最低を記録した。感染症の世界的な流行でインバウンド、アウトバウンドの旅行消費がほぼなくなったほか、国内旅行の消費も前年の半分以下に減少した。

 観光庁が「旅行・観光消費動向調査」の確報値を4月30日に発表したことに伴い、国内での旅行消費額が確定。訪日外国人旅行の消費額は、観光庁の「訪日外国人消費動向調査」の試算値。日本人海外旅行(国内分)の消費額が「千億円」単位までの公表のため、各消費額も概数で示した。

 日本国内における20年の旅行消費額11.0兆円の内訳は、日本人国内宿泊旅行7.8兆円(19年実績17.2兆円)▽日本人国内日帰り旅行2.2兆円(同4.8兆円)▽日本人海外旅行0.3兆円(同1.2兆円)▽訪日外国人旅行0.7兆円(同4.8兆円)。

 20年の日本人国内旅行は、4、5月に新型コロナに伴う緊急事態宣言が発令され、旅行需要が縮小した。政府の観光支援策Go Toトラベル事業が7月に始まり、10月には東京を含めて完全実施されたが、年末には感染が再拡大し、事業が停止された。国内旅行の消費額は、Go Toトラベルや自治体の「県民割」などの補助分を除いて算出されている。

 20年のインバウンドは、訪日外国人旅行者数が年間412万人。過去最高を記録した19年の3188万人に対して87%減だった。消費額は、空港などでの聞き取り調査を基に算出するが、4月以降は調査が実施できず、1~3月期の結果を使って全体を試算した。

 日本人の海外旅行者数も20年は年間317万人。過去最高を記録した19年の2008万人に比べて84%減で、消費額も落ち込んだ。

 
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