国内、コロナ禍前まで戻る JTB夏休みの旅行動向見通し


2019年比0.1%増の7250万人

 JTBは6日、「夏休み(7月15日~8月31日)に、1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しを発表した。国内旅行人数は前年比で16.9%増、2019年比では0.1%増となる7250万人とコロナ禍前まで戻る見込みだ。コロナ禍では旅行に対して慎重だったシニア層が前向きになっているという。

 国内旅行平均費用は、物価の高騰や旅行需要の拡大、サービス業の人手不足の影響など旅行関連費用の高騰から前年比8.1%増、19年比9.6%増の4万円と予測。その結果、国内旅行消費額は前年比26.4%増、19年比9.7%増の2兆9千億円と見込まれる。

 緊急事態宣言が発出された一昨年に比べ、制限のなかった昨年の国内旅行は、長期化、遠距離化の傾向がみられ、また同行者は近しい家族から友人、知人に拡大した。今年はさらにその傾向が強まり、コロナ禍前に戻りつつある。

 夏休みに国内旅行を予定している人へのアンケート調査によると、旅行目的については「家族と過ごす」(10.9%)が最も多く、次いで「帰省」(10.0%)、「温泉でゆっくりする」(9.8%)の順となった。また、「自然や風景を楽しむ」(8.5%)や「食事、地域の味覚を味わう」(7.2%)、「名所や史跡などを見て回る」(5.2%)などが増加。「感染症予防のため家族や親しい人と特定の場所で過ごす傾向が高まっていたコロナ禍に比べ、風景や名所、名物などを楽しむ需要が戻りつつある」とJTB。

 旅行日数は「2泊3日」が前年から3.1ポイント増加し36.2%と最多。次いで「1泊2日」(32.6%)、「3泊4日」(17.9%)の順で、前年から3.2ポイント、0.4ポイントそれぞれ減少している。

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