全旅連が岡山で総会、「復興支援に全力」の決議文採択


900人が集まった今年度全国大会

900人が集まった今年度全国大会

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連、佐藤信幸会長=山形県・日本の宿古窯)は14日、岡山県岡山市の岡山コンベンションセンターで第90回全国大会を開いた。「被災組合員の復興支援に全力を期す」「税制の見直しと融資制度の改善を期す」など10項目の決議文を採択したほか、東日本大震災の復興支援で特に顕著な活動をした個人、団体を特別表彰した。岡山県での開催は初で、全国から約900人が参加した。

 式典で佐藤会長は「全旅連はこの1年、被災者の受け入れや金融、労務問題、風評被害の損害賠償問題、東電の値上げ問題など、震災関係の対応に終始した。皆さまのご協力で旅館を第2避難所とし、被災者の受け入れは延べ500万泊以上に及んだ。義援金は旅館3団体で4500万円を集め、すべて被災県にお送りした」と報告。

 また「観光は21世紀の基幹産業だが、現在の経営環境は厳しい。打開するためには、税制の見直しが必要だ。現在の消費税の総額表示で我々中小企業は税額を価格に上乗せできずにいる。消費税率が5%から10%に上がればさらに大変なことになる。税金は別になるとお客さまに堂々と説明できるように、消費税の外税表示を求めていく」と述べ、出席者の協力を求めた。

 岡山県旅館ホテル生活衛生同業組合の臼井正一郎理事長が地元を代表して歓迎のあいさつ。来賓からは厚生労働省生活衛生課長の堀江裕氏、岡山県保健福祉部次長の海老塚聖也氏、岡山市長の高谷茂男氏、参議院自由民主党議員会長の中曽根弘文氏がそれぞれ祝辞を述べた。

 表彰関係では、東日本大震災の復興支援に尽力した役員13人を佐藤会長が特別功労表彰。代表して福島県旅館ホテル生活衛生同業組合の菅野豊理事長が表彰状を受けた。また、復興支援で特に顕著な活動をした札幌ホテル旅館協同組合に佐藤会長から感謝状を送った。同組合では復興支援イベント「復興の狼煙(のろし)祭」を開催。街頭募金を行い、集まった義援金を被災県に贈った。

 第15回「人に優しい地域の宿づくり賞」の表彰も行い、厚生労働大臣賞の咲花温泉旅館協同組合(新潟県)、観光経済新聞社社長賞の道後温泉旅館協同組合(愛媛県)などを表彰した。

 「厳しい経営状況を乗り切り、国民に癒しと安らぎを提供する宿づくりに専心する」とする大会宣言と、10項目の決議文を採択。来年の大会開催地、山梨県の組合員が多くの来県を呼びかけるあいさつをした。

 懇親会では岡山県の石井正弘知事らがあいさつ。俳優の梅宮辰夫さんもゲスト参加し、場を盛り上げた。

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