債務超過解消へ158億円改善 KNT-CTホールディングス 第3四半期決算


 KNT―CTホールディングス(HD)が9日に発表した2022年3月期第3四半期(21年4月1日~同12月31日)の連結純損益は、58億500万円の赤字(前期216億1500万円の赤字)となった。前年から約158億円改善。前期末は債務超過に陥ったが、解消に向けて九つの地域会社などを近畿日本ツーリスト(KNT)1社にまとめるなど組織再編を行うほか、人員調整、コスト削減、資本施策などに取り組んだ。また、四半期別では、第3四半期単独(10~12月)の営業損益が、19年第3四半期以来の黒字化(7億3千万円)となった。

 売上高は、前年比71.4%増の1049億4400万円、営業損益は77億5800万円の赤字(前期261億9400万円の赤字)、経常損益は44億7200万円の赤字(同174億8600万円の赤字)だった。前年から売上高を拡大するとともに売上原価比率を下げ、売上総利益を91億6100万円に拡大するほか、販管費および一般管理費を92億7500万円削減した。コロナ禍での雇用調整助成金など助成金収入は、81億1800万円だった。

 四半期別の営業損益は、第1四半期(4~6月)が74億3千万円の赤字、第2四半期(7~9月)が10億5千万円の赤字だったが、第3四半期ではコロナ禍以後初となる黒字(7億3千万円)を達成した。

 旅行事業は、コロナ禍で海外旅行が催行できないなど、旅行需要の獲得は限定的に。修学旅行などコロナ禍でも需要のある旅行販売に注力するとともに、県民割など助成金を活用したツアーの催行に取り組んだ。KNTでは、10月8日にサステナブルな旅のニーズに対応する「KNTハイクラスサイトBlue Planet」を開設するほか、11月1日からは、オンライン接客サービス「旅のアバターコンシェルジュ」の提供を始めた。東京オリンピック・パラリンピックでは、大会関係者バス輸送の主幹業務を受託し、競技場輸送を支えた。

 このほか、旅行業外事業として、ワクチン接種の受付業務などを全国各地の自治体から受託。クラブツーリズムではKDDIと業務提携をし、10月1日からさまざまな趣味を深められるサブスクリプションサービス「クラブツーリズム・パス」を始めた。

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