全国修学旅行研究協会(全修協、中西朗理事長)は16日、東京のアルカディア市ヶ谷で第11回修学旅行ホームページコンクールの表彰式を開いた。最高賞の文部科学大臣奨励賞(大賞)は東京の新渡戸文化高等学校が受賞。このほか小、中、高等学校の各部門別優秀賞が決まり、表彰状、副賞が贈られた。
コンクールは、全国の小、中、高等学校で2011年度に実施された修学旅行の中から、旅行内容や事前・事後学習、旅行を紹介するホームページの出来などで優れた事例を選び、表彰するもの。今回は全国から325校(小学校91校、中学校124校、高等学校110校)がエントリー。文科省、教育関係者ほか、近畿日本ツーリストの吉川勝久社長、観光経済新聞社の江口恒明社長らによる審査委員会が審査し、各賞を決めた。
大賞の新渡戸文化高等学校は2011年度に沖縄へ4泊5日の修学旅行を実施。戦跡を巡る平和学習や離島での現地住民との交流を行った。「情報がていねいにまとめられ、全体として卓越した構想力が感じられ、印象に残るホームページ」「平和学習、現地での交流など目的、内容および事前事後学習がしっかりしている」など、旅行、ホームページの内容ともに高い評価を受けた。
前年の表彰式は東日本大震災で会場(九段会館)が大きな被害を受け、開催できなかった。
中西理事長はあいさつで受賞校を激励するとともに、昨年の震災にふれ、「協会では毎年『海外修学旅行安全セミナー』を開催し、『自分の身は自分で守る』ことを提案しているが、今回の震災で一層その必要性を感じている。自分の命を守り抜くための判断力と行動力の育成が欠かせない。その点からも、修学旅行は大切な学習の機会だ」と、改めて修学旅行の意義を強調した。
受賞校は次の通り。
文部科学大臣奨励賞(大賞)=新渡戸文化高等学校(東京都)▽小学校部門優秀賞=早島町立早島小学校(岡山県)▽中学校部門優秀賞=奈良市立興東中学校(奈良県)▽高等学校部門優秀賞=奈良県立十津川高等学校(奈良県)▽入選=小平市立小平第六小学校(東京都)、益田市立吉田小学校(島根県)、高山市立日枝中学校(岐阜県)、京都府立西舞鶴高等学校(京都府)
受賞校の教諭(前列)、中西理事長(後列中央)らが記念撮影