岐阜県下呂市の下呂温泉で8日、湯の恵みに感謝する「下呂温泉神社例祭」(主催・下呂温泉旅館協同組合、同事業協同組合、同開発協同組合)が開かれた。汗ばむ陽気の秋晴れのもと、旅館・ホテル関係者らによる参進行列が温泉街を練り歩く様に、観光客の多くがカメラを向けていた。3連休最後の日とあって、例年になく多くの観光客が詰めかけた。
同神社は1989年に温泉の限りない湧出と入浴者のご加護を願って建立され、神体は山形県出羽三山の湯殿山本宮から分霊を受けた。下呂旅組などが毎年10月8日に例祭を開いており、今回で24回目となる。
JR下呂駅前から神社までの行列では猿田彦や烏天狗、白鷺の舞などの装束に身を包んだ関係者らが温泉街を練り歩いた。舞子姑や旅装束、手古舞も行列に華を添えた。
獅子舞奉納、芸妓連奉納舞などの後、1万円分の宿泊補助利用券を含んだ「せんごまき」が行われ、氏子総代の滝多賀男氏(水明館社長)らが威勢よくばらまいた。
直会(懇親会)には野村誠下呂市長、金子一義元国土交通相、今井雅人衆院議員らが出席。冒頭あいさつした滝氏子代表は「下呂も厳しい状況だが、関係者一丸となって盛り上げ、元気な温泉地にしたい」と述べ、25周年の節目となる来年の例祭の成功を誓った。