帝国データバンクによると、国内旅行業のマイ・トラベル(山形県酒田市)はこのほど、山形地裁酒田支部から破産手続き開始決定を受けた。新型コロナウイルス感染拡大で3月以降の予約にキャンセルが相次いだことが影響した。負債は約4400万円。
同社は、1975年4月に地元飲料販売業者の関係会社として設立した国内旅行会社。団体向けの手配旅行が主体で、当初は関係会社関連の受注が多くを占めていた。92年5月に現商号へ変更し、営業努力で修学旅行など独自の販路を開拓。地元トップクラスの規模に拡大し、ピーク時の95年12月期には年収入高約6億円を計上していた。
しかし、好況時に従業員が相次いで独立したことや、大口の修学旅行の受注が激減したことで減収推移を余儀なくされ、2019年12月期の年収入高は約1500万円に落ち込んでいた。苦しい資金繰りが続く中、20年には新型コロナウイルスの影響で業況はさらに悪化。6月に従業員を解雇するなど再建築を模索していたが奏功せず、8月31日には事業を停止し、12月23日に自己破産を申請していた。