「魅力のさらなるPRが必要」
旅館・ホテル同様、深刻な人手不足に陥るバス業界。埼玉県バス協会が7月27日、さいたま市内で行った合同就職説明会では、バス会社19社がブースを設け、運転手を目指す人々に自社の特徴や仕事の内容を説明。事業を企画したバス運転手専門の求人サイト「どらなび」を運営するリッツMC(本社=東京都港区)が「バス会社の選び方」「希望のバス会社に受かる方法」をテーマに講演した。「現役バス運転手の約7割が自分の仕事に誇りを持っている」とのアンケート結果もある中、同社の中嶋美恵社長は業界の人手不足解消に向けて、「業界の魅力をPRすることが必要」と強調した。
説明会にはバスの運転手を目指す人々約100人が参加。観光バスや高速バス、路線バスを運行する19社のブースを訪れ、採用担当者らの説明を受けた。
合同就職説明会の様子
ステージではリッツMCの中嶋社長が「バス会社の選び方」などをテーマに講演した。中嶋氏は「(バス運転手になるために必要な)大型2種免許を持たず、大型車の運転経験がない人」「大型2種免許を持ち、大型車の運転経験がない、もしくは少ない人」「大型2種免許を持ち、大型車の運転経験がある人」の三つのタイプごとに会社選びのポイントを解説した。
免許も経験もない人は免許を取るための金銭面の支援制度、免許があり、経験が少ない人は運転に関する研修制度、免許も経験もある人は指導乗務員や管理職へステップアップできる制度が充実している会社が薦められるとした。
中嶋氏は「バス運転手といってもいろいろ。給与や勤務地などの条件面や憧れ、イメージだけで就職先を決めようとしていないか」と指摘。前出の制度の有無などを踏まえて「自身に本当に合う就職先」を選ぶべきと強調した。
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リッツMCの中嶋社長にバス業界の人手不足解消に向けての提言を伺った。
中嶋氏
――「現役バス運転手の約7割が自分の仕事に誇りを持っている」とのアンケート結果がある。
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