バイキング会場に業務用サーバー
岩手県の花巻南温泉峡にある湯の杜ホテル志戸平(180室)は、創業してから188年の歴史がある老舗旅館で、年間12万5千人の宿泊客を迎え入れている。三つの源泉を所有する自慢の温泉は渓流沿いにある大浴場、露天風呂などで、四季折々に姿を変える自然とともに楽しめる。
ウォータースライダーが付いた温水プールから本格的なベーカリー体験ができるパン工房などもそろえ、大人から子どもまで楽しめる宿づくりも特徴。毎晩8時半に開演する「わくワク劇場」では、津軽三味線や太鼓のライブ、チーム志戸平が世界大会のチャンピオンになった「すこっぷ三味線ショー」などを披露するほか、小さな子供を対象にしたマジックショーなども定期的に開催。3世代で訪れる常連客も珍しくない。
食事はバイキング、和食会席レストラン、個室食事処から選べるが、バイキング専用レストラン「たんとたんと」が1番人気で、年間8万人もの利用がある。ライブキッチンでアツアツ出来たてのメニューを提供し、平日の月曜から木曜は人気の「マグロの解体ショー」も行う。年明け1月7日から3月15日までは、「極上、冬のプレミアムバイキングプラン」を提案。イクラや寒ブリ、カニといった冬の味覚に加え、定番の揚げ物やステーキ、スイーツまで60種類以上の料理がそろう。
バイキング会場では2年ほど前、サントリーが提案する「ゼウスタワー」を東北の温泉ホテル・旅館で初めて導入した。ゼウスタワーは生ビールをはじめ、ウイスキーを炭酸で割るハイボールも同時に作る業務用のサーバー。サーバーから出る炭酸は、通常の瓶ソーダに比べて、約1.5倍の強さがあり、高品質なハイボールを作り出す。
ゼウスタワーの導入により、サントリーのプレミアムビール「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」の「生」に加え、ウイスキーでは「角瓶」や「Jim Beam」を炭酸で割って出す「ハイボール」と、その容量が通常の2倍の「メガハイボール」を提供。現在、たんとたんと開業10周年を記念して、ビームハイボールと同メガハイボールを特別価格で提供する「ビームハイ祭り」を展開中だ。
「プレモル、ハイボールともに大好評」とサービス部バイキング課係長の藤原勇次氏。同館のプレモル、ハイビームがうまい理由はその品質管理を徹底している点が挙げられる。年に一度、サントリーの「天然水のビール工場 京都ブルワリー」や「山崎蒸留所」を訪れ、ビールとウイスキーの製造方法や、ビールのおいしい注ぎ方などを学ぶ。「ビールは注ぎ方一つでおいしさが全然違う」という。
「これからの季節、冬の厳選素材を使った料理と、おいしい飲み物で皆さまのお越しをお待ちしています」と藤原氏。
極上、冬のプレミアムバイキングプラン
湯の杜ホテル志度平の露天風呂
ゼウスタワー
藤原氏