ニトリ、小樽芸術村を全面開業


オープンした似鳥美術館

 家具・インテリア製造小売り最大手のニトリは1日、北海道小樽市に「小樽芸術村」をグランドオープンした。先行開業していた「ステンドグラス美術館」と「アール・ヌーヴォーグラス館」に続き、日本画や洋画、彫刻を展示する「似鳥美術館」、ルネサンス様式の銀行建築「旧三井銀行小樽支店」を新たにオープン。いずれも20世紀前半に建築された小樽市内の歴史的建造物を活用したもので、北海道、小樽観光の活性化にと地元の期待も高まっている。

 今回オープンした似鳥美術館は、旧北海道拓殖銀行小樽支店の建物を活用。2階に高村光雲とその弟子たちの木彫、3階に岸田劉生をはじめとする日本と海外の洋画、4階に横山大観、川合玉堂などの日本画を展示している。

 また地下は従来のアール・ヌーヴォーグラス館から作品を移し、「アールヌーヴォー・アールデコグラスギャラリー」とした。ガレ、ドーム兄弟、ラリックなどのガラス作品や、家具などのコレクションを展示している。1階は「似鳥美術館ミュージアムショップ」として、ガラス製品などを販売している。

 一方、旧三井銀行小樽支店は、日本の建築界を代表する曾禰中條建築事務所設計による、石積みのルネサンス様式の銀行建築。建築当時の銀行に関する資料とともに、銀行建築そのものを楽しんでもらう。1階ホールの天井には、日本の四季をテーマにしたプロジェクションマッピングを投影する。

 昨年7月23日に先行オープンしたステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)は19世紀後半から20世紀初頭のイギリスの教会の窓を飾ったステンドグラス約140点を展示。アール・ヌーヴォーグラス館(旧荒田商会)は、作品を似鳥美術館地下に移し、ガラスを中心にしたみやげ品を販売する「小樽芸術村ミュージアムショップ」に変更した。

 似鳥美術館と旧三井銀行小樽支店の間は芝生の中庭として、観光客や市民の憩いの場とした。

 記念式典でニトリホールディングスの似鳥昭雄会長は「今年は20万人の来館者数を目標に、社員一同がんばってまいりたい」とあいさつ。

 北海道の高橋はるみ知事は「北海道観光の魅力が高まることが期待される」、小樽市の森井秀明市長は「オープンを機に、小樽の魅力に多くの人が気付いてもらえれば」とそれぞれ述べた。

 式典後に会見した似鳥会長は「来館者数が昨年10万人。今年は20万人、5~10年後は30万人と、日本一の美術館を目指したい」「日本画専門、洋画専門の美術館など、現在4棟の建物を5~7棟に増やしていきたい」と抱負を述べた。


似鳥美術館館内


似鳥 昭雄会長


オープンした似鳥美術館

 
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