帝国データバンクによると、旅館経営のグランド鳳陽(佐賀県嬉野市、資本金800万円)は、7月31日までに事業を停止、自己破産申請の準備に入った。負債は約5億円。佐賀県内で新型コロナウイルス関連倒産は2件目。
同社は、1957年2月設立で、佐賀県屈指の温泉街である嬉野温泉街で「グランド鳳陽」を経営していた。ピーク時の売り上げは判明しないものの、同地を訪れる観光客が減少する中、同社も減収で赤字決算を余儀なくされ、近時の業績も低迷が続いていた。
また、従来から設備投資への負担などもあって厳しい資金繰りを余儀なくされていたが、近時は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で宿泊客が大幅に減少。緊急事態宣言以降は臨時休業も強いられ、先行きの見通しが立たなくなったことから事業継続を断念した。