【WEBマーケティング インターネット徹底集客 185】2018年のホテル旅館業界の予測 内藤英賢


 2018年が始まり、今年はどんな年になるであろうか。今号では、これからのホテル旅館業界について述べたいと思う。2017年同様に、多分に主観が入った内容ではあるが、御容赦いただきたい。キーワードはいろいろとあるが、「差別化と競争激化」「個人旅行の潮流が世界的に」「省人化とテクノロジー」という代表的な三つを取り挙げたい。

 「差別化と競争激化」であるが、2017年の振り返りでも述べたように、宿泊施設は特に都市部では供給過多の傾向にあり、今後の新規開業計画を見ても、さらに進んでいくと想定される。となると、施設間での競争が激しくなり、選ばれる施設になるための差別化要素の確立がポイントになってくるであろう。民泊の増加や異業種からも続々と参入があり、今までにない形態の宿泊施設が生まれ、イノベーティブな市場になるであろう。明確な強みを持ち、それをきちんと自己理解し、発信できる施設だけが一層強くなるという時代が訪れると想定される。

 続いて、「世界的な個人旅行の潮流」であるが、これは海外の団体旅行が驚くべき早さで個人旅行化したことにも見てとれるように、個人旅行の潮流は世界的となり、第一のキーワードともリンクするが、世界を視野に入れて、他施設との差別化要素をもった個人旅行に強い施設のみが生き残る時代に突入する。

 また、より一層WEBを通した個人集客が集客の最大のポイントになると想定されるので、時流に沿ったWEB戦略の見直しと強化は引き続き必須となるであろう。

 そして最後が「省人化とテクノロジー」であるが、これは昨今の流れで、誰しもが肌感覚で感じているように、日本の労働人口の減少と共にホテル旅館業界でも慢性的な人手不足が進んでいく。したがって、テクノロジーを駆使して省人化並びに生産性向上に努めないと立ち行かなくなる施設が出始めるであろう。

 新年早々に厳しい見通しを示したが、実は難しいことではなく、時流に乗りつつも、自らの施設の強み、すなわち「どんなお客さまに来ていただき、満足いただくのか(いただけるのか)」を明確に示すという元来の目的が一層、際立つという話である。2018年の船出にあたり、今一度、考えるきっかけとなれば幸いである。

(アビリティコンサルタント・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)

 
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