【VOICE】福井県小浜市のDMO 株式会社まちづくり小浜 御子柴北斗 氏


開発機能を併せ持つ司令塔

 株式会社まちづくり小浜が拠点とする福井県小浜市は、京都からまっすぐ北上したところにある若狭地方の中心都市です。古代、朝廷に海の幸を献上した「御食国(みけつくに)」の一つであり、「鯖(さば)街道」を通じて京都と深くつながって発展してきました。海と山が織りなす若狭湾の自然、国宝・重要文化財がひしめく神社仏閣、箸の生産量全国一のシェアを誇る若狭塗箸、歴史ある町並み、豊富な海の幸など、優れた観光資源が数多くあります。

 小浜市は、昭和の終わり頃までは、夏は海水浴、春や秋は神社仏閣の国宝めぐりと多くの観光客が訪れていましたが、多様化する観光ニーズへの対応が遅れ、徐々に観光客が減少してきました。

 そのような中、地域の観光の司令塔をつくり、地域一体となった観光振興を進めようと、2010年に小浜市や商工会議所、観光事業者、農林漁業団体、交通事業者、金融機関が出資をして設立されたのが、株式会社まちづくり小浜です。

 まちづくり小浜は、DMOとして、観光客の動向などのデータ収集とそれに基づく戦略策定、プロモーションを行う「司令塔機能」にとどまらず、観光コンテンツの積極的な造成と販売を行う「開発機能」を併せ持つことが特徴です。2011年から運営している「道の駅若狭おばま」では、当初の年間6700万円の売り上げを2022年度には1億5700万円まで伸ばしたほか、地産地消のレストラン「濱の四季」、歴史的な町並みの中にある空き町家を活用した分散型ホテル「小浜町家ステイ」、国宝・明通寺と連携した体験型の旅館「松永六感」を展開しています。

 小浜市のような小規模な地方都市では、観光戦略を立てても、その実行力が課題になると考えています。私たちは、データ収集や戦略策定の中で磨いたマーケティング力を生かし、その戦略を率先して実行することで、そのノウハウを地域に横展開していくほか、私たちの事業を核に地域の事業者をつなぎ、連携して商品開発を行ったり、若い人材のチャレンジの場を作ったりしていきたいと考えています。また、実際に事業を展開することで、よりリアルで深い観光客のニーズや反応を得ることができることも強みです。

 来年2024年春、北陸新幹線が若狭地方の入り口となる敦賀まで延伸しますが、その先は小浜市を経由して京都・大阪まで全線開通する計画となっています。私たちは、その未来も見据え、地域が一体となって新しい価値を生み出し続ける原動力となっていきたいと考えています。

 

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒