【VOICE】コロナ下での入社 東武トップツアーズ 山形支店 武田 梓 氏


武田氏

逆境を好機、成長の糧に

 私は2020年4月に新卒で入社したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で新入社員研修の日程が短縮され、その後も休業要請が続き、配属先の山形支店に初めて出勤したのは5月の連休明けでした。初出勤以降も9月までは週3日はZOOMによる社内研修を受け、勤務は週に2日だけという日々が続き、大学生活の延長のような日々だった記憶があります。週5日通常の出勤ができるようになってからは委託先での勤務が続き、1年目は旅行会社に入った実感も湧かないまま終了しました。

 2年目の21年からは教育旅行の営業として中学校・高校の担当を持つようになりましたが、1年目の経験が少なく何もかもが分からない状態からのスタートでした。そのため上司や先輩にささいなことでも質問して大きな問題になる前に解決するよう心掛けていました。この年も新型コロナの感染状況は改善せず、担当している全学校の旅行が方面変更や延期となり、実施する場合も山形県内に限定して行う形となりました。修学旅行は通常1年掛けて準備しますが、このときは2~3カ月での準備となり、かなり苦労しました。ただ、地元山形の観光地や飲食店でも行ったことがない場所がまだまだ多くあり、自分自身が学び直す良い機会だったと感じています。

 3年目を迎えた現在は、引き続き中学校・高校の教育旅行を中心に業務を行っています。依然として修学旅行の方面変更や延期をやむを得ず決断する学校はあるものの、徐々にコロナ前の方面で実施する学校も増えてきました。東京や関西への修学旅行は先生方もよく知っているため、当然私も知っていることを前提に打ち合わせが進むようになります。多くの観光施設が新型コロナに対応するためさまざまな工夫をし、受け入れ時の対応が従来の流れから変更となっている場合があるのですが、コロナ前の状況を知らない私にとっては、どこがどう変わったのかという情報をいかに正確に分かりやすくお客さまに伝えられるかが今一番の課題だと感じています。

 コロナ禍での入社ということで、経験不足なところが多いのは確かです。自分は先輩方よりも経験が少ないからという言い訳をしながら仕事をしていた時期もありました。ただ、言い訳をしても3年間社会に出て仕事をしているという事実に変わりはありません。経験不足をどう補うのかをよく考え、工夫する力は、私たちの世代のほうが長けていると思います。今後も経験不足なところを力に変え、より良い旅行を提供できるように精進していきます。

 今コロナ禍での入社で良かったと思うことは難しいですが、何年かたってこの3年間を振り返ったときにあの頃の自分はよく頑張った、力を付けることができたと思えるように、今ある一つ一つの仕事を大切に取り組んでいきたいです。

 

 
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