衛生管理徹底と、こだわりの注ぎ方
今年、創業50周年を迎えた「湖楽おんやど富士吟景」は、山梨県富士河口湖温泉郷にある温泉宿。31ある全客室から富士山と河口湖が望める絶好のロケーション。東京の新宿から高速バスで約1時間40分というアクセスの良さに加え、河口湖カントリークラブをはじめ周辺にはゴルフ場が多いため、ゴルフと組み合わせた首都圏からの常連客が多い。
その同館のコンセプトは「思い出作りのお手伝い」。祝いの席では、積極的に写真撮影を手伝うなど、常に顧客に寄り添うことを意識する。また、毎年、宛先を手書きで書いた年賀状を送っているが、昨年末に出した数は千枚にも及ぶ。
自慢の温泉も楽しみたい。7階には大浴場、最上階には露天風呂を備えているが、特に露天風呂から望む富士山が絶景と評判だ。
食事は富士山と河口湖が一望できる展望レストランなどで提供。地元食材を中心に、全国から季節ごとの旬の素材を取り寄せ、月替わりで和会席料理を提供する。また、朝食には県の郷土料理である「ほうとう鍋」を出している。
同館では、飲料メニューの充実を図るため5年ほど前からサントリー商品の取り扱いを増やした。「サントリーは総合酒類メーカーとして飲料メニューの提案をしてくれるので助かっている」と女将の外川由理さん。
生ビールは、「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」を提供するほか、ウイスキーを炭酸で割って出す「ハイボール」も人気。ハイボールは、地元山梨県産のウイスキーを使った「白州森香るハイボール」などに加え、「甲斐の茶ハイボール」も提供する。甲斐の茶ハイボールは、香り高い県の銘茶「甲斐のみどり」とウイスキーの「角瓶」を合わせた。まろやかな味わいが特徴だ。
「甲斐の茶ハイボールをサントリーから提案されたときは、まったく思いもつかなかったので驚いた」と外川さん。今では、プレモルの生と併せて、よく出ていると満足げだ。同じく県内にあるサントリー登美の丘ワイナリーで作られたワインや、地元産の焼酎、日本酒などを提供している。
同館が提供するプレモル、ハイボールともに「おいしい」と評価されているが、その理由は衛生管理の徹底とこだわりの注ぎ方などにある。同館は、サントリーの「プレミアム達人店」の認定を受けているが、その認定を受けるため川崎市にあるサントリー商品開発センターで講習を受け、サーバーからの生ビールの注ぎ方や、衛生管理の手法などを学び、毎日の清掃は怠らない。また、こだわりの注ぎ方で提供する生ビールの泡は「長持ちする」と好評だ。
「富士山を望む絶景と、おいしい料理、飲み物で皆さまのお越しをお待ちしています」と外川さん。
全国から旬の素材を取り寄せた和会席料理
富士山を望める露天風呂
女将の外川さん
ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)