「滞在型リゾート」確立へ
変わることのない時を忘れる場所「源泉湯の宿 松乃井」(戸澤千秋社長)は、谷川岳を望む利根川源流のほとりに位置する温泉リゾート旅館だ。232室の大型旅館だが、昨今の旅行形態の変化に対応して、個人客や、長期滞在の顧客に向けたサービスも充実させている。
温泉は四つの自社源泉を所有、「源泉掛け流し」で使っている。湯殿の底から直接湧き上がり、外気に触れない鮮度の高い湯で、松乃井はこの貴重な湯を「生温泉」と表現している。
三つの露天風呂付き大浴場と貸し切り露天風呂で、この極上の湯を満喫できる。「蛍あかりの湯」は、蛍を模した淡い照明と小川のせせらぎが人々に癒やしを与える。「月あかりの湯」は広々とした湯どころに加え、読書や昼寝ができるナッピングルーム(低温サウナ)を併設。「火あかりの湯」は野趣に富んだ岩露天風呂を併設し、夜間はたいまつを模した明かりが周囲を幻想的に照らす。
湯を誰にも邪魔されずに楽しみたい向きには、「星空の湯」「カンテラの湯」という二つの貸し切り露天風呂がお薦めだ。
この7月にはレストラン「かしきや」が館内にオープンした。地元の旬の食材を使った「ここでしか味わえない」メニューを提供する。
新型コロナウイルス対策に、館内の運営方法を変更。館内各所の十分な消毒と換気、殺菌済み備品の使用はもちろん、レストランやチェックイン・アウト時のソーシャルディスタンスを確保。スタッフは業務前検温、マスク着用、手洗いやうがいなど体調管理を徹底する。
来年春を目安に、ビュッフェに新しい料理長を招き一新。「庭園もお客さまが楽しめる仕組みを作り、全てにおいて、みなかみに新しい滞在型リゾートとしての立ち位置を確立すべく、リニューアルをかける予定」という。
▽群馬県利根郡みなかみ町湯原551。TEL0278(72)3200。http://www.matsunoi.com/
蛍あかりの湯
さまざまな遊びが楽しめる庭園