【道標 経営のヒント 220】2030年までにすること 佐々山建築設計社長 佐々山 茂

  • 2020年1月16日

 数年前からのプラスチックストローの廃止に続いて、ペットボトルを自動販売機から外す動きが起きている。海に流出したプラスチックが分解されマイクロプラスチックとなり、海に残り続け海を汚してしまうだけでなく、魚にも悪影響を及ぼしている。

 環境省は使い捨てプラ削減戦略として排出量を2030年までに25%減らす目標を掲げており、レジ袋の有料化を義務化する方針だ。フランス・レンヌではカフェの暖房付きテラスが環境に良くないとの理由から来年から廃止になると報道され、昨年11月には「COP25」での小泉環境大臣の演説を受けて、国際NGOのグループは温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に再び日本を選んだ。

 異常気象が世界中で同時多発的に起き、CO₂の排出量を2030年までに2013年度比で26%削減させる「政府実行改革」が発表されている。さらに2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の目標達成も2030年に定められている。SDGsは17の目標と169のターゲットを掲げている。目標の7~12ではエネルギーや働きがい、街づくりについて、目標13~17では気候変動や、海と陸の豊かさを守る話が出てくる。

 日本はもったいない精神が浸透し、自然環境が豊かだとの共通認識があるが、実態はエネルギーの無駄遣い、食材ロス、無駄の多い働き方があり、経済優先の開発で自然環境は痛んでいる。日本の人口が減る中で宿泊産業はインバウンドが増え、国際基準で評価を受けることになる。その時に真の意味での生活や自然の豊かさで評価をされたい。人々は建築よりも自然環境の良さを求めていて、建築の開発は多かれ少なかれその自然を痛めつける。宿泊産業は自然の復活と保存にもっと目を向け、景観がその地の資本財であることを認識することで持続可能な経営につながる。

 今ある自然が付加価値を生むにはそれなりの手入れや見せ方が必要になり、それを実現するには10年単位20年単位の取り組みが必要で次の世代に対する責任と思う。私の今の目標は(1)地球温暖化ガス(CO₂)削減(2)無駄な作業の排除(3)資本財として景観を付加価値につなげる―の3項目としている。

 昨年末に環境省自然環境局温泉地保護利用推進室から温泉熱の利用促進とその補助金の話があった。経産省、環境省、観光庁など関連する省庁とも連携させていただき、宿泊産業に関係を持つ人たちとともに意識改革をして、2030年に向けて前に進む力となりたい。

 
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