【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン468】労働生産性向上のポイント2 アルファコンサルティング代表取締役 青木康弘

  • 2019年4月23日

 前回に引き続き、労働時間を減らしながら売り上げを維持・向上するためのポイントを紹介しよう。仕事のやり方を変えずに新法に対応しようとすると、より多くのスタッフが必要となり、人件費の増大につながる。一方で、時間外労働や有給休暇に関する規制に違反すると、厳しい罰則規定があるので注意したい。

 勤務シフトの見直しに次いで労働生産性向上に有効なのが、仕事の進め方や役割分担の見直しである。改善するためには、(1)簡素化(2)移管(3)自動化(4)標準化(5)集約化―の五つのステップで進めると良い。

 簡素化とは、不要な業務を捨てることである。例えば、報告書や帳票の削減、売上貢献度の低い顧客へのサービス縮小などが挙げられる。取捨選択に当たっては、経営判断が必要となるケースが少なくないので、役員クラスが関与することが望ましい。

 移管とは、業務を他部署へ移したり、複数人で対応したり、社外にアウトソーシングしたりすることである。例えば、レストランのメニューブック作成や労務管理、レベニューコントロールを本部に移管することなどが挙げられる。
 全社的にみて生産性向上が期待できるのであれば、移管した方が良いが、単なる労働時間の玉突きになるのであれば、先に業務の簡素化に取り組むべきである。

 自動化とは、手順が決まった定型作業を人の手を使わずに処理することである。最近では、RPA(Robotic Process Automation)と呼ばれる自動化ツールの導入が増えてきている。RPAを導入すると、複数のシステムからデータをコピーして、分析作業を行い、レポート出力する作業を自動化できる。例えば、毎月の業績管理や労務管理、在庫管理、多店舗管理などに必要なレポートを自動出力することが可能となる。

 標準化とは、誰が対応しても同じ結果になるよう業務のやり方を均質化することである。例えば、お出迎えからお見送りまで各段階で行うべきサービス内容を細かく決めておきトレーニングすることが挙げられる。

 集約化とは、重複している業務の集約を行うことである。例えば、予約係が料理に関するデータを入力しているのに、別のスタッフが手書きで調理場向けの指示書を作成したり、調理場で独自の帳票を作成したりという無駄を省くことが挙げられる。予約係が一元管理して、適宜レポート出力機能によって情報共有する方が効率的である。

(アルファコンサルティング代表取締役)

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