【脱炭素でスマートな旅館 28】旅館のインフラ整備と脱炭素 国際観光施設協会 エコ小委員会


 近頃は小規模な建物を設計するときに木構造を選択することが多いです。設計で最初に考えるのは構造でRC造、S造、木造で迷いますが、その中で木造を選択する理由は建物が軽く基礎が簡素で済むこと、柱梁が小さく階高を低くコンパクトな平面になりコスト面で有利になるからです。

 もう一点は建物のLCA、ライフサイクルアセスメントで建設時から解体する時までのCO2排出量を評価すると木造が一番低いことです。下記の表で集合住宅になりますがRC造が1平方メートル当たり697キログラム―CO2に対して木造が267キログラム―CO2と40%弱になり、炭素貯蓄量は木造が約4倍と多く、木造で造ることが脱炭素社会に向いているからです。このことは大規模な木造建築が最近増えていることにつながります。

 しかしいずれの構造でも建設時には多くのCO2を排出するので簡単にスクラップ&ビルドに走らずに維持管理に努めて永く使い続けるのが得策です。旅館には高度成長期の法定耐用年数50年を超えた建物が多くあります。永く使い続けるにはしっかりした躯体が必要です。1981年6月に新耐震基準が施行されてからでも32年経過しています。

ペイウォール会員向け記事です。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒