【竹内美樹の口福のおすそわけ187】青森の海の幸 竹内美樹

  • 2017年7月20日

大間のマグロ尽くし

 人のご縁というのは、有難いもの。ケンコーマヨネーズ株式会社の炭井孝志社長に、青森のドンをご紹介いただいた。ドンとは株式会社ヤマイシ、中水青森中央水産株式会社、酸ヶ湯温泉株式会社、八甲田ホテルなど、いくつもの会社の経営者石川栄一氏。釣りの話で盛り上がり、それなら自分の船で連れて行ってあげようとお誘い下さり、その場で日程が決まった。サスガ経営者、即断即決だ。

 2カ月後、諸々アレンジして下さったケンコーマヨネーズの松末豊営業本部長、相原仁仙台支店長と落ち合い、久々に石川社長にお会いして、「いなげ家」で会食。同店は、大間出身の大将が地元の漁師から直接仕入れる、一本釣りのマグロを提供していることで有名だ。大間のマグロがなぜ美味なのか今回は措くとして、「のうてん」や「ほっぺた」など、ムチャ旨い希少部位もいただけて超ラッキーだった。

 翌朝は夜明け前に10名で2艘の船に分乗し、青森マリーナをいざ出港! 左に竜飛岬、右に大間、眼前に北海道が迫る所まで進むと、「ご覧あれが竜飛岬♪」と思わず筆者のカラオケの十八番「津軽海峡冬景色」を口ずさんでしまった。

 途中2カ所のポイントで釣りをしたが、餌は生きた鰯だ。鰯は皮膚が弱く、海水より温度が高い人の手で触ると火傷をしてすぐ弱るので、生簀の海水で手を冷やしてから鰯をつかむようにと石川社長から教わった。ピチピチ跳ねる鰯をなんとか釣り針につけ、海に落とす。と、幸運なことに、すぐに強い引きが! 懸命にリールを回すと、50センチメートル以上もある大きなアイナメがかかっているではないか。無事ゲットして、その興奮も冷めやらぬうち、今度は鯖がかかった。東京湾で鱚や鯵を釣っているのとは、ワケが違う。

 大きな魚たちとの格闘に夢中になり、港に着いたら15時をとっくに回っていた。何と約12時間も船の上にいたのだ。

 釣果は、巨大なヒラメをはじめ、カレイや黒ソイ、メバルなど大漁。大きな発泡スチロール4箱分にもなった。即氷詰めにして、筆者が役員を務める東京の和食店に送った。料理長に処理をお願いし、翌日の晩帰京してみると、魚たちは見事な料理に変貌を遂げていた。

 筆者が釣ったアイナメは、皮目を焼き霜にしたお造りに、鯖は三枚におろしてしめ鯖に、ヒラメは美しい薄造りになっていた。モチロン、大好物のエンガワ付き。ちょうど良いあん梅に熟成した刺身は、甘みがあってとろける味わい。食べ切れないだろうからと五枚おろしにしておいてくれたカレイは、翌日、唐揚げにしていただいた。同行者たちも、ヒラメの昆布締めやメバルの煮付け、ソイの焼物などを楽しんだようだ。

 釣りガールを自任する筆者だが、こんなにたくさん釣ったのは初めて。イルカの群れにも出会えたし、貴重な体験をさせていただいた。楽しく、かつ口福な機会を下さった石川社長に感謝。青森の海の幸に、また会いに行かなくちゃ!

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

釣った魚たち

ヒラメの薄造り

カレイの唐揚げ

大間のマグロ尽くし

 
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