わが家の「タニタ食堂チャレンジ」、いざ開始! 調理は全て妹が担当してくれた。初日のメインはBBQソースに漬け込んで焼いた鶏モモ肉。副菜は大根とツナの炒め物、ホウレン草のお浸し、そしてトマトのみそ汁。レシピ通りに作れば軽めのご飯1膳100グラムを食べても全部で408キロカロリー、塩分3.5グラムだ。きっと物足りないだろうと予想していたが、お味もお腹も大満足。
2日目は、豆腐つくねバーグ、さつま揚げとゴボウの煮物、サラダ、わかめの中華スープ。フワフワの豆腐つくねバーグがムチャウマで、何個でもペロリとイケそう。おっといけねぇ、せっかく460キロカロリーで済むんだから1個じゃないと。でも、ゴボウの煮物を食べていたら、自然とお腹がいっぱいに。
3日目のメインは、エビのトマトソース。サイドディッシュはひじきとジャガイモの煮物と、キュウリとしらす干しの酢の物、汁物はエノキダケのスープだ。主菜が洋風、副菜は和風、汁物は中華風と味を変えられるのが、家庭料理の楽しさ。
最終日はアスパラと牛肉のオイスターソース炒め、韓国風五色炒め、ザーサイスープと、デザートにサツマイモとりんごの重ね煮。元レシピは豚肉だが、在庫の問題で牛肉に変更。カリフラワーも入っていて、ゆでずに生のまま炒めるので歯応えしっかり。炒め物はキャベツとニンジン、長ネギ、干しシイタケ、春雨の五色。味付けはしょうゆと炒める際に使うごま油のみだが、干しシイタケのうま味が効いて美味。塩分トータル2.7グラムにできるのは、だしの力だ!
今回分かった500キロカロリーで満腹になれるヒミツの一つは、かみ応えだ。あえて大き目に切ったり、火を入れ過ぎず食感を残したり、ゴボウなど硬めの食材を使うことで、咀嚼(そしゃく)を促すのだ。かむだけでも満腹感につながるが、食事開始後20分ぐらいで満腹中枢が刺激され満腹感が得られるため、よくかんでゆっくり食べることも大切だという。
もう一つのヒミツは調理法だ。最終日の炒め物以外、メイン料理はいずれもオーブンを使った。クッキングシートを敷いてオーブンやオーブントースターで焼けば、油を敷かずに済む上、食材の余分な脂を落とすこともできるのだ。
体の脂肪を1キログラム減らすには、7200キロカロリー消費しなければいけないらしい。例えば1食700キロカロリー摂っていた食事を500キロカロリーに抑えられれば、1日200キロカロリーのマイナスということになる。1カ月に換算すれば6200キロカロリーだ。あとちょっと頑張れば、脂肪1キログラムを減らせる計算だ。
谷田千里社長率いる「タニタ」は、世界で初めて体脂肪計を作った業界のリーディングカンパニーという立ち位置に甘んずることなく、大きな進化を遂げようとしている。ハード面だけでなくソフト面の充実を図り、人々の健康をサポートしようという考えだ。飲食事業への参入も、その戦略の一つ。確かに、測った数字を眺めてるだけじゃダメ。このレシピの助けを借りて、体脂肪をやっつけよう。三日坊主にならないよう、頑張るぞ!
※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。