【私の視点 観光羅針盤 409】ILTMからみるニューラグジュアリー層 吉田博詞


 フランス・カンヌで行われたILTM(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット)2023に参加してきた。コロナ禍を経て私自身としては、4年ぶりの参加となった中で、気づきも非常に大きなものがあった。

 特に、ニューラグジュアリー層の傾向に関するキーワードが印象的だった。バッジの意味がステータスから個性の表現へ変化し、ラグジュアリーなものの保有として、物件からソーシャルキャピタルへ、社会的賞賛がブランドから背景にあるストーリーや文化的好奇心へと変わり、ラグジュアリーの意味がぜいたくから芸術性の高さへと移行しているといった共有があった。社会的な意味合いや貢献性、芸術・文化性の高さこそがステータスになり、このようなお金の使い方をしていこうというスタイルがより浸透し、年齢の若いラグジュアリー層を中心にボリュームゾーンとして拡大しているという。これらのキーワードはコロナ前においても一つの富裕層の定義として表現されることはあったが、この価値観がより主流なものになってきたようだ。

 旅先を選ぶ基準や満足度においても、これらをどう実現できるかが大事な要素になってくると考えられる。ウクライナやパレスチナ・ガザ地区の情勢、台湾の動向、各地の選挙で変わる政策など、世界の変化が激しい中で、本質的な価値として、富というものが所有のステータスから、自身の心や社会がより豊かになることに時間やお金を使っていきたいという傾向が加速しているといえるだろう。

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