【焦点課題】マイナビ トラベル事業部 事業部長 三森一将氏に聞く

  • 2020年4月22日

三森事業部長

最後発OTAの勝算

法人団体予約にも強み マイナビBTMを開始

 ――2016年6月に「マイナビトラベル」を開設した。OTAとして最後発だが、なぜ参入したのか。

 「マイナビグループは就職情報、人材紹介をコアビジネスとして発展してきた。現在では、ウエディング情報なども手掛けている。企業と人とを結びつけてきたので、法人と個人の両方に顧客基盤、接点がある。グループ内の顧客資産を生かした事業の多角化展開の一環でトラベル情報事業も始めた」

 ――マイナビトラベルの特徴は。

 「個人客向けの『マイナビトラベル』と法人客向けの『マイナビトラベル法人版』の2種類のサイトを運営している。法人版は宿泊予約のみのサイトだが、2600社と契約していて、法人向け特別レートで予約ができる。サイト開設当初の実績は8対2だったが、法人版の利用比率が徐々に上がり、現在では5対5になっている」

 「法人顧客から、入社式や社内研修などで数十人~数百人の団体で数日~1カ月の連泊予約もよく受注する。もっともこの春は新型コロナの影響で数億円単位の取り扱いがキャンセルになってしまった」

 ――マイナビトラベルの現在の契約宿泊施設数は。

 「全国1万2千軒の宿泊施設と直接契約を結んでいる。旅館・ホテルとの契約数拡大には、特に力を入れて取り組んできた。予約可能な客室を確保することがOTAにとっての生命線だからだ」

 ――昨年11月に「マイナビBTM」を始めた。どのようなサービスか。

 「BTMはビジネス・トラベル・マネジメントの略。法人向けの出張手配、出張管理サービスだ。宿泊予約だけでなく、航空、新幹線、レンタカーも一括予約できる。マイナビトラベル法人版の機能を進化させたサイトだが、同法人版もそのまま存続させている」

 ――新サイトで予約できる宿泊施設数は。

 「全国のホテル約1万軒を掲載している。旅館や民宿なども含めると約3万軒を予約できる」

 ――マイナビトラベルよりも軒数が多い。

 「ビジネス需要に対応するため、直契約のないチェーンホテルなどは、大手旅行会社や大手OTAなどのサプライヤーからAPI連携(システム接続)で宿泊在庫の供給を受けている」

 ――既存各社のBTMシステムと違うマイナビBTMの強みは何か。

 「一言でいうと『ストレスフリーな出張手配』だ。既存のBTMでは、予約を連携先のサイトに遷移(リンク)して行うものも多い。マイナビBTMではワンストップのインターフェースで全ての予約が完了する。即時予約ではなく、弊社スタッフがコンシェルジュ的にご希望を伺って手配を行うリクエスト機能もある」

 ――他に導入メリットは。

 「出張者の立て替え払いの手間を解消することだ。宿泊施設、交通機関への支払いは弊社が立て替え払いし、月間利用総額を契約企業にご請求する。出張旅費を個人が立て替え支払いし、出張後に社内で精算する必要がなくなる。もちろんBTMの基本機能である出張経費の一元管理、分析もできる」

 ――ビジネスホテルの「QUOカード付プラン」「ポイントアッププラン」などは企業側からみれば無駄なコストだ。

 「出張に適さないそれらのプランは検索結果から除外している。法人向け特別レートなど各ホテルの最安値プランを表示する仕組みだ。航空予約では、JAL、ANA、LCCなどの各航空会社を比較できる。発券手数料無料でeチケットをお届けする。レンタカーも法人価格で予約できる」

 ――利幅が薄そうだ。

 「契約企業から利用料をいただいている。企業規模にもよるが、月額利用料は1社4万9500円からに設定している」

 ――契約企業数は。

 「昨年11月開始のサービスなので、まだ数十社程度。利用料が無料のマイナビトラベル法人版の顧客企業2600社に対して、マイナビBTMへの乗り換えを勧めている。2年後までに1千社との契約を目指す」

みもり・かずまさ=1973年生まれ、46歳。福岡県出身。上智大学外国語学部ロシア語学科中退。外資系金融機関、出版社、広告代理店勤務を経て2000年11月に毎日コミュニケーションズ(現マイナビ)入社。メディア事業本部メディア戦略課長、「マイナビ賃貸」サイト運営部長・同編集長を経て、18年トラベル情報事業部事業運営統括部長に就任。19年10月から現職。

【聞き手・江口英一】

 
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