1980年代、8万軒を超えていた旅館の数は、2016年には4万軒を切り、半分以下にまで減少した。その原因は、高度経済成長期に団体客に依存し、個人客に対して「おもてなし」の精神を失ってしまったことだと著者は語る。
著者が経営する食べるお宿浜の湯(静岡県賀茂郡東伊豆町)は、もともとわずか5室の小さな民宿だったが、創業以来改築や増築を重ね、56室まで拡大。高いリピート率と客室稼働率を誇る旅館としての地位を築いてきた。
本書では、浜の湯が実践してきたさまざまな取り組みを通して、旅館経営に欠かせないおもてなしについて解説。旅館経営者をはじめ、観光業・サービス業に関わる方々にとってホスピタリティ向上に役立つヒントを与えてくれる1冊。
B6判180ページ。定価1760円(税込み)。発売=幻冬舎。