【日本茶インストラクターが勧める 素敵なお茶生活 26】季節感とお茶 繁田聡子

  • 2019年10月10日

 「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」との言葉通り、なんと月日の流れの速いことでしょう。あっという間に、季節は移り替わっていきます。

 「茶正月」が新茶の季節のことと知ったのは、当然のことながら嫁いでから。お茶屋にとっての1年の始まりは新茶時期からです。

 新茶時期にしか季節感を出せないのは、あまりに寂しくもったいないとの思いから、「季節限定茶」を企画し、販売し始めて20年以上たちます。包材の選定なども含めて、和菓子の季節感にならうところが多くあります。

 味覚の感じ方は確実に季節や気候に影響されます。その日の気温によって氷とアイスクリームの売れ行きに違いが出るなど、よく耳にする話です。色覚さえも季節によって変わることは、すでに関連の研究機関から報告されているくらいですから、味覚においては何をか言わんやです。

 暑い夏、ビールのなんとおいしいことでしょう。話が横道にそれますが、夕刻ご来店の、仕事帰りと思しき単身赴任の方(私の独断と偏見による観察から? スーパーの袋には食材が)は、接茶を遠慮されます。「せっかくだけど、これから帰ってビール飲むから、お茶はいいよ」と。「渇いた喉にビールは格別ですよね」と、お顔を覚えてからは、接茶はいたしません。

 さて、「季節限定茶」に戻ります。

 夏季は、水出しに向く深蒸し茶、静岡牧之原台地産。冷水を使い、小さなガラスの器に入れてお出しします。

 初秋は、香り高い山のお茶で宇治の和束産。涼しくなるにつれ香気がより魅力的に感じられます。

 秋も深まる頃には、熟成の新茶で鹿児島の霧島産。火入れで。狭山火入れとは仕上げの乾燥工程において、高温で火入れすることによって独特の火入れ香を出すことを言います。

 暮れも近づき、クリスマス、お正月向けにと水色鮮やかな「さえみどり」、霧島産。

 底冷えのする冬には、玉露のような甘味を温かさと共に味わっていただきたいと、かぶせ茶で宇治産。

 いずれも産地、数量共に限定の品です。

 

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