●マスコミ対策
テレビや雑誌の温泉特集がある時には、積極的にマスコミに出ることで、自館の宣伝をします。女将は「歩く広告塔」でもあるのです。情報を発信するために、日ごろから施設や料理の見せ方、説明の方法などをさまざまな情報番組を参考にし、マスコミに取り上げてもらうように備えます。
●女将の会
女将が所属する「女将の会」は全国規模のものから地域限定のものまで大小さまざまです。旅館ホテルの女将が参加します。そこでは研修会や交流会が開かれ、また意見交換なども行われます。
このような会では女将のネットワークもでき、女将はそれを互いに活用します。共通の課題として情報交換も行います。
●取引先とのおつきあい
旅館ホテルには、さまざまな納入業者や派遣業者との取引があります。取引先とのおつきあいを大切にする旅館ホテルに対しては、タクシー会社の運転手をはじめ多くの業者の方々が口コミで良い評判を周りに広めてくれます。取引先とのおつきあいはおろそかにしてはいけないのです。
●空気をつくる
女将は職場の空気をつくるムードメーカーの役割も担っています。仕事は楽しい時ばかりではありません。スタッフと共に悩み、喜び、考える。すべて女将の動き一つで変わるのです。女将がプラス志向を持ち、職場を明るくすることは、旅館ホテル全体に良い影響として広がります。
* *
■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。