スマホで簡単記録・管理
昭和4年1月、滋賀県琵琶湖畔、おごと温泉で最初の旅館として営業を始めた湯元舘(滋賀県大津市)。湖の美しい景観を望む露天風呂をはじめ七つの湯巡りが楽しめる温泉や、日本三大和牛の一つと称される近江牛など地元の旬の食材をふんだんに使った自慢の懐石料理が舌鼓を鳴らす。
2022年7月には、ペットブームの人気に伴い、増改築した棟を愛犬と泊まれる宿「ドッグヴィラ別邸あかい」として開業するなど、宿泊客から好評を博している。
同館では、館内設備の修繕関係の共有やデータ管理の一元化を目的に、同年10月からリウシス(名古屋市)が提供するメンテナンス管理アプリ「HoteKan(ホテカン)」シリーズのネイティブアプリ「設備管理」の活用を進めている。
スマートフォンやタブレット端末で簡単に操作可能な画面デザインと設計を施し、修繕の必要な設備についての履歴を管理する。
「HoteKanを導入する以前は、館内保全の分野を全て紙ベースで管理し、情報の共有が滞るなど、業務の足かせとなっていた。それに代わる仕組みを模索していたところ、業界向けの勉強会で、リウシス社の取り組みを知り、導入に至った」とフロント課長補佐の三浦魁斗氏。
照明がつかない、エアコンの異音の発生など施設の設備に問題が生じた際には、動画や画像で記録、通知し、口頭での伝達ミスを防ぎ、従業員、清掃スタッフ、外部修理業者の三者間でチャットできる機能を搭載。生産性の向上に効果を発揮しているという。
また、湯元舘では設備管理に加えて、「清掃管理」の面でも活用を進めている点も特徴。清掃箇所を写真や動画で瞬時に共有し、館内清掃の向上を図っている。今後は宿泊客の忘れ物の管理にも使用を検討中で、「HoteKanを活用したオペレーションのデジタル化をさらに強化していきたい」と三浦氏。
この件についての問い合わせ先はリウシスTEL052(678)6543。
湯元舘の外観
故障箇所の撮影の様子