温泉旅館と農業でSDGs
福井県あわら温泉のグランディア芳泉は、地元農家と連携して、農業体験などの宿泊オプションを提供している。「本物の体験を通してSDGsの取り組みを広げていきたい」と同館。
地元農園に早朝移動し、平飼いにしている鶏の卵を取る体験を行ってもらう。取れた卵は旅館に持ち帰り、朝食で「卵かけごはん」として味わう。
「お客さまにおいしい朝食を味わっていただくことはもちろん、命の大切さや家族の絆も感じていただける企画」(同館)。プランは家族連れや高単価の宿泊客から特に人気という。
同館が所有している土地を「芳泉ファーム」として畑にし、無農薬にこだわった、体や環境に優しい農産物を育てている。ここでは旅館から出た生ごみを、コンポストを使い肥料にする体験や、育てた果実を使ったジュースを味わってもらうなど、宿泊客に向けてのさまざまな体験企画を用意している。「うねづくり」「保水づくり」などの体験や、「ニンジンの赤ちゃんを見る」「ダイコンの葉を食べる」などのユニークな体験も。
朝取れ卵体験は2020年9月に開始したところ、毎月8~10組以上の予約があるという。芳泉ファームでの体験は2021年10月に開始。こちらも多くのメディアが取り上げるなど注目を集めている。