おふたりさま旅館に生まれ変わって
静岡県熱川温泉の「ふたりの湯宿 湯花満開」は、「おふたりさま」に特化した施設にリニューアルし、2人だけの時間を大切にしたい人や、ハンディを持つ人へのサービス向上に努めている。コロナ禍で密の回避が叫ばれる中、顧客同士の接触回避にもつながっている。
「懐かしの自然湯 熱川温泉一柳閣」が2018年、大規模なリニューアルを行い、現在の施設に生まれ変わった。団体客の受け入れを廃止し、2人客の受け入れに特化するよう方針を転換。そのため大浴場をなくし、貸し切り風呂を合計6カ所に増設するとともに、ほとんどの客室を源泉掛け流しの温泉付きにした。乳がん手術を受けた人やオストメイトを装着する人も意識して、人の目を気にせず安心して入浴、宿泊ができることの告知宣伝も行った。
貸し切り風呂の利用状況が客室にいながらにして把握できるシステムを導入。確認のため風呂場まで行く必要がなく、顧客の利便性が向上するとともに、顧客同士の接触回避も実現している。
ハンディを持つ人に対しては、エレベーター付近の客室を優先的に確保するなど「できる限りのこと」を実施。妊婦やアレルギーを持つ人に対応した宿泊プランも販売している。
貸切露天風呂「大文字」