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昨今、新型コロナウイルスの感染者数が増加している。日本は欧米諸国を抜いて感染者数が先進国で第1位となった。
そんな中、政府は11日、官房長官の記者会見で第8波においても、政府は行動制限を行わず、医療体制の逼迫(ひっぱく)状況に応じて各都道府県に対応を委ね、感染予防対策を講じながら社会経済活動を維持していくとの方針を述べた。
コロナ禍による所得減、極端な円安、急激な物価高と、いずれも多くの国民にとって明るい未来を想像できない状況下の閉塞(へいそく)感は好ましくない。そんな背景もあってか、行動マインドのアップを狙った感がある。全国旅行支援もインバウンドの解禁もあって、にわかに人流が活発になっている。
過日、午前8時の羽田空港ターミナルで、修学旅行生を5団体確認した。検査ゲートも混雑しており、3年ぶりのにぎわう空港の光景を目にした。
国際空港を近くに持つ東京や京都、大阪、あるいは福岡などは外国人が目立ってきている。福岡市内では久しぶりに政治的なわだかまりが溶けだしたのか、韓国からの渡航者も目立っている。
私はその先の地方に飛んでいるが、3年にわたってのコロナの影響は極めて大きく、行事や会合、あるいはその後の宴会をしないことが当たり前になり、外食も職場での飲み会も自粛傾向にあり、飲食店は大きな打撃を受けており、廃業に追い込まれた店も少なくない。
コロナ後を見据えて、地方の活性化の立ち上がりを応援しなければならない。何度も触れているが、全国旅行支援の観光クーポンの使用可能施設が地方ほど少ない。旅行先の飲食店で使いたいが使えない。観光という分野ではないと思われる、コンビニやドラッグストアなど、普段の生活にかかわる店が多い。
過日、数日滞在した地域で2軒のみ使用したが、他の行きたい夕食場所も昼食場所も使えず、結局、家電量販店でプリンターのインクを買う羽目になってしまった。
制度があっても、よく理解していなかったり、加盟店申請が大変そうに思われたり、カードや電子マネーが主力の時代であっても即日現金でないことを是としなかったり、誤解や説明不足がありそうだ。行政や観光関係組織や商工会・商工会議所が動かなければならない。
先月、信州のリンゴ園から九州の知人に送ったリンゴがおいしかったとして、知人がリンゴ園に別の人に送るために発注した。観光クーポンだから思い切って買ったり送ったりすることも多い。いい商品や店は特需の連鎖が起こる可能性を持っている。
不参加や不戦敗は、ますます、都市と地方の格差を広げるばかりである。
本紙によると国民の余暇活動で観光は6位にランクされた。目指すは衣食住観であるが、コロナ禍でありウクライナ有事では仕方がないが、観光は風に左右される。
あらゆる方向からの風に帆を張らなければ風は過ぎ去ってしまう。地域一丸となって、機を見て敏に行動することが求められている。