【体験型観光が日本を変える197】封じ込めには短期決戦で 藤澤安良

  • 2021年2月2日

 世界一の経済大国、先進国でありながら、新型コロナウイルスの感染者やそれによる死亡者が世界一であるアメリカの大統領がトランプ氏からバイデン氏に変わった。今までのコロナ対策は失敗したと考えるのが自然であろう。新大統領はこの対策に全力で切り込んでほしいものである。

 日本でも新型コロナウイルスの感染数が最高値を更新する中、緊急事態宣言の対象地域が首都圏から関西、東海、福岡にまで拡大した。自宅療養者の中で死亡者が相次いでいたり、病床の不足が懸念される厳しい医療体制と医療現場を考えれば決して早いわけではない。

 宣言の対策である飲食店の時短やテレワークなどが徹底される必要がある。加えて通勤電車や駅の混雑、職場や施設の3密は残された課題である。

 一方、Go Toトラベルキャンペーンの一時停止も緊急事態宣言に連動し延期された。移動したり、旅行することがすぐさま感染に結び付くのではない。人との接触がなく、感染者の形跡をたどらなければリスクはほとんどない。

 しかし、旅先は、社会的距離や感染対策を講じても、交通、宿泊、飲食、観光、体験などの関係者に会うことになる。その関係者は客数の少なさに、やるせなさや、諦めが交差し、疲弊する中にあっても、商売に関係しない世間話までして心和ませようとして、気丈に笑顔で歓迎の態度を示し頑張っている。

 直接関係しない、観光地の近隣住民や町ゆく人も、別用で乗り合わせる乗客も、旅の空間に存在する。それらの人々も笑顔で迎えるまでにはならずとも、心中は歓迎してくれている状況が望ましい。

 しかし、現状ではこんな時期に来てほしくないと冷めた目で見られているようにも思える。

 つまりは、旅の健全な条件が整わないコロナ禍の中で、国は、その条件が整うよう、期待されているワクチンの接種を急ぐことであったり、検査体制の拡大であったり、対策を強化する必要がある。徹底的に封じ込めるべく短期決戦を目指すべきである。そして、その先に健全で明るい未来がある。

 コロナ禍にあっても生活様式の変化から、業績を拡大している業種や業態もある。観光産業においても、コロナ後は新しい形態やニーズが生まれることになるだろう。冬眠はしていられない。何が求められ、どんな新しい価値が創造できるか。考察すべき絶好の機会であると認識し、大きく動ける時に備えなくてはならない。

 Go Toの割引も魅力だが、それ以上に旅先で多くの人々と出会いや交流が心置きなくできる環境を取り戻すことである。ワクチンの投与の順序も医療従事者は当然であるが、遠くへ出歩かない高齢者よりも、遠くに出かける修学旅行生を優先すべきである。

 PCRや抗原検査も行い修学旅行が新年度から予定通り実施できれば、観光業界や地域経済にとって大きな業績につながる。授業も行事も夏休みも修学旅行までも児童生徒から奪う状況を再び繰り返してはならない。平時ではない。柔軟で適切な判断が求められている。

 
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