【交通トレンド分析59】国内線や新幹線の「Go To」は? 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗

  • 2020年7月15日

 「Go Toキャンペーン」が8月にも開始されることになり、徐々に概要が明らかになっている。宿泊を伴う場合には1泊あたり最大2万円、日帰りでも最大1万円が割引もしくは地域限定クーポンとして配られる予定となっているが、基本的には宿泊のみもしくは交通機関+宿泊がセットになったプランが対象となるほか、日帰りの場合も、交通機関+現地での食事や観光体験などがセットになった場合に利用ができる予定となっている。

 ここで私が引っかかるのが交通機関単体での場合はキャンペーンが適用されないということだ。国内線の飛行機や新幹線や特急列車だけを利用しても今回の「Go Toキャンペーン」は使えずに、宿泊などがセットにならないと適用されない。今、個人旅行が主流になっている中で移動手段と宿泊施設を別々に手配することも多く、中には思い立って天気などを見ながら直前に旅を決める場合もある。そして日帰りで東京から新幹線で京都や仙台、飛行機で札幌や福岡などへ出かけることも考えられるだろう。そういった需要を取り込むべく、移動手段単体での助成があれば、さらに旅行需要を喚起することができるだろう。結果的に交通機関が安くなれば、旅行需要が増えることで旅行先にてお金を消費することにもつながり、加えて自治体が独自で実施している宿泊費助成のキャンペーンと組み合わせることも可能となる。「Go Toキャンペーン」は業務出張での利用が禁じられることになることから、金曜午後~月曜午前までのような週末を中心にしたり、2名以上の同一行程であれば期間中ずっと使えるなどの対策をすることで可能ではないかと考える。

 飛行機の場合、ANAやJALグループ各社だけでなく、スカイマーク、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー、さらにはFDA、オリエンタルエアブリッジ、天草エアラインなどの地域航空会社、ピーチやジェットスター・ジャパンなどのLCC(格安航空会社)など幅広く利用できることで、業績が悪化している航空業界、さらには運賃収入が落ちているJR各社、さらに観光地への路線を持つ私鉄各社の利用促進につなげることが可能だ。航空会社各社やJR各社、私鉄各社に予算を配分し、その中で助成適用の運賃を設定し、通常よりかなりお得な運賃が出てくることによって、間違いなく利用者は増えるだろう。また同時に助成金の管理も交通事業者がすることで、不正防止や事務局の作業も軽減されることになることから、どこかのタイミングで考えるべきだと思う。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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