【交通トレンド分析56】国内空港アクセスの運休が目立つ 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗


 6月19日より東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県および北海道との県外移動自粛要請が解除されたことで国内線の飛行機を利用する人が増えそうだ。私も6月に入り、福岡(2回)と大阪へ取材も含めて飛行機を利用したが、利用者のほとんどが出張者や単身赴任者であったが、6月19日以降は週末を中心に旅行で飛行機を利用する人が増えそうだ。ANAは6月下旬では約3割の運航率となり、JALは約5割まで戻す。またLCC(格安航空会社)についても、ピーチが国内線全路線の運航を再開した他、ジェットスター・ジャパンも国内線一部便の運航を再開する。

 少しずつ便が再開してくる中で、各空港へ向かう際の空港アクセスが通常よりも本数を減らしているケースが多く、いつも通りに空港へ向かおうとすると運休で思わぬ形で飛行機に乗り遅れてしまう懸念もあることから、利用する交通機関の運行状況をしっかりと確認しておく必要がある。

 私自身も6月上旬に関西国際空港から大阪市内へ向かう際に、南海特急「ラピート」に乗車しようとしたところ駅の発着案内板にラピートの発車案内がなく、調べてみると平日は日中時間帯を中心に、土休日は昼前から夜にかけて多くのラピートが運休になっていた。

 また成田空港においても、JR特急「成田エクスプレス」は日中時間帯のほぼ全ての列車が運休しているほか、京成電鉄「京成スカイライナー」でも一部列車が運休となっている。

 また東京駅から千円で利用できる格安バス「エアポートバス東京・成田」も本数を減らした特別ダイヤになっている。それでも6月18日までは1時間1本程度まで減便していたが、6月19日以降はおおむね30分に1本の運転間隔になる。新型コロナウイルス発生前までは10分に1本のペースだったことを考えると、国際線の運航再開に時間を要することで当面は特別ダイヤが継続されることになるが、国内線のLCC利用者がどの程度戻ってくるのかにも注目だ。

 羽田空港については、東京モノレールと京浜急行電鉄は通常通りの運転本数となっているが、リムジンバスは一部本数を減らしての運行となっていることから注意が必要だ。

 6月に入って、羽田空港、成田空港、福岡空港、関西空港、伊丹空港の5空港を訪れているが、レストランやお土産店も休業や短縮営業などが多く、特に朝や夜はほとんどのお店が閉まっている。普段は空港で買い物や食事をすることも多いが、各空港のホームページから最新の営業時間を確認してから出掛けるようにしよう。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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