【交通トレンド分析203】グアムが円安、物価高で再注目 鳥海高太朗


 円安、物価高によって夏休み期間中の日本人の海外旅行者は、コロナ前の4割前後ではないかと言われている。近場の韓国や台湾など、旅行代金の安いエリアは回復傾向が見られるが、欧米への旅行は航空券価格の高騰も重なり、ハードルが高くなっている。それでもハワイは4年ぶりにコロナ前同様の入国条件で行けるようになったことで、ホテル代や現地での滞在費などが円安&物価高の影響で5割~2倍近くコロナ前と比べて高騰しているが、満席近い予約で出発しているケースが目立っている。

 そんな中、今年夏の海外旅行で注目を集め始めたのがグアムである。グアムは成田空港から約3時間15分のフライト時間で到着することができる。現在、ユナイテッド航空が成田―グアム線を1日最大3往復運航しているほか、同社は関西、中部、福岡からも直行便を運航している。また、JALも夏休み期間中に限って成田―グアム線が運航中だ。

 私は15年以上ぶりに7月20日から3泊4日でグアムへ向かった。今回は木曜出発で昼過ぎまで都内で仕事をしてから成田空港へ向かい、夕方17時25分発の便で出発し、22時前にはグアムに到着し、そのままホテルにチェックインをした。翌日は金曜日で、ホテルで朝食を済ませ、その後は部屋でリモートワーク(リモートでのテレビ出演も)をしながら過ごし、仕事が終わってからプールで泳ぎ、現地でのローカルフードを楽しんだ。

 そして土曜日、日曜日の夕方の帰国便までは完全オフということで、ショッピングモールに出かけたり、カフェレストランでランチ(ロコモコ)を食べたり、夜はホテル近くのバーで飲んだりしながら楽しんだが、昨年何度か訪れたハワイに比べて格段に物価が安く、レストランやバーで食事をしても日本円換算でハワイの半額程度だった。私自身は15年以上ぶりのグアムだったが、以前は特に食事において「高くておいしくない」というイメージを持っていたが、完全に払拭され、おいしいお店が増えたことも実感した。

 2020年7月に日本資本で開業した「ザ・ツバキタワー」(全340室)に宿泊したが、全室オーシャンビューで、部屋も基本で45平米あり、300ドル台で宿泊できる日が多く、ハワイのワイキキビーチ沿いのオーシャンビューと比べても半額程度だ。
実際に訪れて、グアムが知らない間に進化しており、旅の満足度が高いことを感じた。

 今年5月下旬の台風で大きな被害が出たが、7月に入ってからは、ほぼ平常に戻っている。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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