【交通トレンド分析188】空港マスク着用率が低い国内線機内 鳥海高太朗


 3月13日(月)にマスク着用について、飛行機の機内においても個人の判断になって1カ月弱が経過したが、4月に入ってからも国内では電車や飛行機でも8割以上の人はマスクを着用している状態が続いている。花粉症の影響もあるが、思っていたよりもマスクを外している人は少ない。特に通勤時間帯の電車の着用率はさらに高い。ただ私の肌感覚ではあるが、少しずつではあるが、マスクを外す人が増えているように感じている。

 国内線の機内では、3月13日から最初の1週間は外している人はわずかだったが、4月に入ってからは引き続きマスク着用率は高い一方、外している人も一定数いるようになった。最近は国内線の機内でも外国人観光客も見かけるようになったが、外国人は外している人が多いように感じる。

 このような状況の中で、私は3月後半にWBC(ワールドベースボールクラシック)の観戦でマイアミへ向かう際に羽田空港からのANA便で乗り継ぎ地のロサンゼルスへ向かった。その機内で感じたのは、日本人は着用している人が多い一方、アメリカ人は着用していない人がほとんどで、アジアからの利用者は一部着けている人の姿も見られた。これはエコノミークラスであるが、ビジネスクラスについては日本人でも外している人が多かった。

 ANAの個室型ビジネスクラス「THE Room」を私は利用したが、前後、隣の席との間隔もあり、さらに仕切りもあるなど「個」のスペースが確保されていた。それでも3月12日までは飲食時以外はマスクの着用が要請されていたが、3月13日以降は機内でのマスク着用は利用者の判断となり、ほとんどの利用者がマスクを外して就寝している光景が機内ではあった。新幹線でも普通車よりはグリーン車の方がマスクを外している比率が高いと私自身は感じているが、飛行機でも上級クラスの方が隣や前後の間隔が広いことで、外している比率が高いのだろう。

 今回のWBC観戦前後にロサンゼルス↓マイアミ、マイアミ↓ニューヨークとアメリカ国内線に搭乗したが、マスクを着用している人はわずかだった。私の記憶だとアメリカ国内線におけるマスク着用が任意になったのは今から1年前の2022年5月、もしくは4月末だったが、1年前のGW期間中に私はアメリカ国内線を利用したが、当時はマスクを着用している人は半分程度だった。1年前のアメリカ国内線の状況よりも今の日本の国内線の方がマスク着用率が高いが、花粉症終了後にマスク着用率がどの程度になるのかにも注目したい。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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