【交通トレンド分析145】GW、空港カウンターが久しぶりににぎわう 鳥海高太朗


 ゴールデンウイーク(GW)、私自身はGW初日の前夜となる4月28日(木)の夜から、3日間続けて羽田空港第3ターミナルでハワイへ向かう日本人旅行者の様子を取材した。取材3日目の30日(土)のハワイ行きで私自身もハワイの様子を見に、ホノルルへ向かった。

 特に印象的だったのが28日(木)のJAL便のハワイへ出発する光景の取材だった。これまで閑散とした状態が長く続いていた羽田空港第3ターミナルにはスーツケース姿の日本人旅行者の姿が目立ち、家族連れの姿もあった。チェックインも時間帯によっては長い列ができており、ハワイだけでなくアメリカ本土やオーストラリア、東南アジアでGW期間中を過ごす人の姿が見られた。私自身も30日にホノルルへ向かう前日の29日に羽田空港第3ターミナル内にある東邦大学羽田空港第3ターミナルクリニック海外渡航者PCR検査センターでPCR検査をした。私は早めに予約をしていたので予約できたが、直前で検査枠が埋まっており、改めて日本人の海外旅行が増えていることを感じた。検査料金も昨年に比べると下がり、英語の陰性証明書発行代込みで税込み2万円となっていた。

 コロナ前のGW期間中に比べるとまだまだ少ないが、今回のGWが2年ぶりに海外旅行の本格的再開というふうに言っても過言ではないということを実感した。ゲート前で続けて取材をしたが、ハワイへ向かう乗客の傾向としては、これまでに何度もハワイへ渡航したことがある旅慣れた人が中心であり、初めてのハワイという人はわずかなように感じた。やはり出発前、そして現地でもコロナ前と異なり、いくつかの手続きをすることが必須になっており、手間は大きく増えている。それでも2年以上ぶりに海外旅行へ出掛けることができる状況が整ったことで、このタイミングで海外旅行へ出掛けることを決めた人も多かったようだ。ハワイ行きの便は軒並み8割以上の搭乗率で出発し、私が30日夜のANA便で出発した際にも同様だった。

 ハワイは昨年の夏以来の訪問であったが、昨年に比べるとワイキキやアラモアナセンターなどで日本人の姿が見られるようになり、日本語が話せるスタッフも若干ではあるが戻ってきている。ANAでは7月1日から520人が乗れるエアバスA380型機「FLYING HONU」を週2往復で再開するほか、JALでは7月から羽田・成田の両方で毎日1往復の運航を再開することを発表した。インバウンドの再開も含めてこれから夏へ向けていろいろと動きだすことになりそうだ。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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