観光経済新聞社は、47都道府県の観光担当部課を対象に、2023年度当初予算の観光予算額についてアンケート調査を実施した。都道府県の観光予算には、コロナ禍からの観光の復活などに向けて、誘客促進や観光資源の整備、観光産業の支援などの施策が計上されている。アンケート調査の回答結果を地方ブロックごとに紹介する。
23年度当初予算の「観光予算額」は、各自治体が観光担当部課に計上した予算額について回答を求めた結果。国の補助金などを充てた事業の予算額は含めているが、職員給与費は除外して回答してもらった。
観光予算は自治体によって、観光担当部課に計上する事業の性格に違いがあるほか、組織再編、大型施設整備、基金・ファンド創設、新型コロナ対策などに伴う増減を考慮する必要があり、都道府県間の比較、前年度との比較などには注意が必要だ。
また、23年は統一地方選挙の年で知事選の関係で、当初予算を骨格予算として編成した都道府県がある。当初予算を補正予算と一体で編成する場合もあり、当初予算だけで予算規模の大小は判断できない。
自治体別の各表のうち、【当初 観光予算】は、観光予算額と前年度比のほか、予算の大幅な増減などの要因として留意すべき事項の欄に記入があった自治体のみ記入事項を記載した。
【予算額上位】の項目は、当初予算の観光予算額の中で金額の大きい上位五つの事業について回答してもらった結果。
【分野別主要事業】の項目の回答は、「国内旅行(日本人旅行)の誘客促進に関する主要事業」▽「インバウンド(訪日外国人旅行)の誘客促進に関する主要事業」▽「観光資源の発掘・磨き上げ、受け入れ態勢整備、観光地域づくり、マーケティングに関する主要事業」▽「観光産業の振興・支援、人材育成、観光団体・DMOへの支援に関する主要事業」―の4分野に分けて、主な事業を三つ以内で聞いた結果。
【人手不足対策、生産性向上、高付加価値化など】の欄は、「観光産業の人手不足対策、生産性向上、高付加価値化、従事者の待遇改善」のいずれかのテーマが事業目的に含まれる観光施策の予算と概要について聞いた。
「人手不足対策、生産性向上、高付加価値化など」の項目については、地域経済や観光事業者の経営に対するコロナ禍の影響を踏まえて、商品、サービス、施設の高付加価値化、生産性向上による収益拡大が課題になるとともに、観光産業における人手不足が深刻化し、収益の拡大を従業員の待遇改善などにつなげる重要性から質問に設定した。
この質問項目については、対象となる施策を23年度当初予算のほか、前後して編成された補正予算に計上した施策も含めた回答となっている。
京都府
【予算額上位】
(1)「海の京都」事業費(1,574,614千円)
(2)「森の京都」事業費(867,146千円)
(3)「お茶の京都」事業費(591,338千円)
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