【データ】2022年夏の旅行動向調査 トリップアドバイザー調べ


 トリップアドバイザーは5月31日、2022年夏の旅行動向調査の結果を発表した。

世界最大の旅行プラットフォーム「Tripadvisor®」(トリップアドバイザー、本社:マサチューセッツ州ニーダム、NASDAQ:TRIP、CEO:ステファン・カウファー、日本語版サイト:www.tripadvisor.jp) は、日本を含む世界5ヵ国の旅行者への意識調査[1]及びサイトの利用状況データ[2]を基に、2022年夏の旅行動向を発表しました。

 

調査の結果、環境に配慮した持続可能な旅行への意識はパンデミック前に比べて各国で高まっており、今後も引き続き注目され、観光業界全体での推進が期待される取り組みの1つとなっています。また、世界中で物価水準の上昇が続き消費行動が変化する中でも、全体の回答者の3割以上が2022年は2021年よりも多く旅行するつもりであると回答しており、少しずつ回復向かっている観光業にとって明るい兆しを示唆しています。

 

特に日本は約2年ぶりとなる外国人観光客受け入れの再開を来月に控え、トリップアドバイザー上での検索データでも海外の観光客からの注目が高まっていることが伺えます。一方で、日本人旅行者は慎重な姿勢を保つ傾向が見られ、今年の夏(2022年6月1日~8月31日の期間中)の旅行については約半数が予定していないと回答しており、移動距離についても、車や電車で4時間以内の距離の国内旅行、または車や電車で4時間以上かフライトで行く距離の国内旅行を計画している人が多い結果となりました。

 

2022年夏の旅行状況トレンド

  • 旅行の有無:2022年夏の旅行について、24%の日本人旅行者が「予定している」、25%が「まだ分からない」、51%が「予定していない」と回答。また、2021年に比べ、2022年の旅行に回数が「かなり増える」または「少し増える」と回答した日本人旅行者は22%
  • 移動距離:「車または電車で4時間までの距離の国内旅行」と回答した日本人旅行者が63%、「車または電車で4時間以上の距離、あるいは飛行機の利用が必要な距離の国内旅行」との回答が52%、「短距離フライトの海外旅行」が6%、「8時間以上の長距離フライトの海外旅行」が3%
  • 人気の旅行タイプ:2022年春に引き続き、「文化観光」と「ロードトリップ」がトップに
  • 旅行の目的:日本人旅行者からトップ3に挙げられたのは「リラックスしてくつろぐため」、「今まで行ったことがない場所に行き、冒険するため」、「家族や友人を訪問するため」
  • 旅行への出費:2021年夏の旅行での出費と比べ、2022年の夏の旅行の出費は「かなり増える」と回答した日本人旅行者は4%、「増える」との回答は31%、「ほぼ同じ」との回答は35%

 

 

日本のインバウンド観光について

  • 外国人観光客の受け入れ検討について発表された直後の2022年5月の第2週目(5/8~5/14)と、4月の第2週目(4/10~4/16)を比較すると、2022年夏の日本の旅行への検索は前月比で227%となっており、海外の観光客が日本の観光再開を待っていたことが伺える
  • また、2022年夏の日本の旅行への検索を2019年と比較すると-93%とコロナ前の基準へは完全回復していないものの、2021年と比べると214%と大幅な上昇がみられる
  • 日本への旅行を検索しているユーザーが多い国トップ5はアメリカ、韓国、オーストラリア、中国、イギリス
  • 一番検索されている日本の地域は東京都のほか、箱根町(神奈川)、成田市(千葉県)、京都市(京都府)

インフレと持続可能な旅行に対する世界の旅行者の意識

  •  インフレが続いた場合、必需品以外の支出を減らすと79%の旅行者が回答
    • アメリカ:77%、イギリス:83%、オーストラリア:84%、日本:68%、シンガポール:82%
  •  必需品以外の支出について、削減を予定している項目としてトップに選ばれたのは「外食」で72%、削減を予定している項目として最も少ない回答は「国内旅行」で35%
    • 日本人旅行者の回答は数が多い順から「外食」、「衣服の購入」、「海外旅行」、「国内旅行」、「出前」、「ライブ/コンサートチケット、」「テクノロジー機器の購入」、「テレビ/音楽のサブスクリプション」
  •  次の休暇に向けた節約のため、我慢してもよいと思う項目としてトップに選ばれたのは「飲み会など夜に出かけること」と「出前」
    • 日本人旅行者の回答では「出前」、「ジムのメンバーシップ」、「飲み会など夜に出かけること」がトップ3に
  •  環境に配慮した持続可能な旅行はパンデミック以前と比べてより重要であると65%が回答
    • アメリカ:58%、イギリス:70%、オーストラリア:68%、日本:59%、シンガポール:72%
  •  45%が旅行を計画する際に二酸化炭素排出量を気にしていると回答したものの、約10人に6人(59%)は、二酸化炭素排出量を減らすために追加の費用をかけたことがないと回答
  •  65%は、将来、持続可能な旅行のために出費を増やしてもよいと答えており、環境に配慮するため支出の習慣を変えることに前向きな傾向が見られる
  •  将来的に環境に配慮するため追加で増やしてもよいと思える各国旅行者の出費の範囲
    • アメリカ:50~249米ドル(30%)、~49米ドル(27%)
    • イギリス:~49英ポンド(36%)、50~249英ポンド(28%)
    • オーストラリア:~49豪 ドル(32%)、50~249豪ドル(30%)
    • シンガポール:~49 シンガポールドル(36%)、50~249シンガポールドル(30%)
    • 日本:~5,999円(31%)、6,000~30,000円(14%)
  •  85%の回答者が公共交通機関の利用やホテルの毎日の清掃サービスを断るなどの個人で行える持続可能な取り組みを実践していると回答
    • アメリカ:85%、イギリス:86%、オーストラリア:85%、日本:74%、シンガポール:93%
  •  持続可能な旅行の検索や予約をするために有用な機能について、「旅行関連のレビューに持続可能な取り組みに関する情報が記載されている」が47%でトップの回答となり、次いで「業界のスコアや評価システム(ホテルの星の数やレストランのミシュラン評価のようなもの)」が選ばれた

[1] 2022年4月にアメリカ、イギリス、オーストラリア、シンガポール、日本の5カ国で実施。合計2,100人以上が回答

[2] トリップアドバイザー上で2022年6月1日~8月31日の旅行期間を対象とした2022年4月~5月の期間中の行動データより算出

 

 

 


関連キーワード
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒