【データ】クレジットカード決済および電子マネー・スマホ決済の利用動向調査


 Agooraは14日、「クレジットカード決済および電子マネー・スマホ決済の利用動向調査」の結果を発表した。

株式会社Agoora(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:阿部智生)が運営するクレジットカード比較ポータルサイト『クレジットカード比較ガイド』( https://for-life.co.jp/credit/ )では、クレジットカードを持っていて、毎月必ず使うアクティブユーザー20歳~59歳以下の方300人を対象にアンケート調査を実施し、設問ごとに集計した結果がまとまりましたので、お知らせします。

 

調査概要

目的  :クレジットカード比較ガイド サイト利用者に対して、より適切な対応が可能となるよう、クレジットカード・電子マネーの利用状況を把握するための情報源の抽出

 

実施  :クレジットカード比較ガイド編集部

回答方法:Webアンケート調査

調査日時:2022年4月5日 ~4月6日

 

調査対象:

[予備調査]全国の20~59歳以下の男女計3,000人

[本調査 ]クレジットカードを持っていて、毎月必ず使う方300人

回答者数:300人(男性 147人 女性 153人)

※一部設問で解答項目のランダマイズを採用。選択肢順の影響による回答の偏りを避けて調査を実施。

サマリー

楽天カードへの強い支持が浮き彫りに。

・カード保有者数・メインカード利用者数・メインカード採用率の3冠を獲得。

・回答者の半数以上が楽天カードを保有。

 

電子マネー・スマホ決済はPayPayが人気。4割以上のユーザーが利用。

・第2グループにSuica・PASMO、楽天Pay。追走するWAON・d払い。

 

ポイント貯めで一番人気は楽天ポイント。

・回答者の41.67%、5人に2人が楽天ポイントを選択。

・2位を争い10%前後で肉薄するdポイント、Tポイント、PayPayボーナス。

・「クレジットカード会社による独自ポイント」は貯めている人が少ない可能性。

 

クレジットカード選びで重視されるのはやっぱり「ポイント還元率」

・全体の1/3 強はクレジットカード選びで還元率を重視。

・ゴールドカード以上のステータスカード保有者に限定しても、カード選びの理由は「ポイント還元率の高さ」「特典・サービスに魅かれて」の2強。
・クレジットカードの種類やステータス問わず、カード選びでは「カード自体のお得度」にこだわる傾向。

 

クレジットカードの発行方法はWEB申し込みが主流

・インターネットでの申込みが半数以上、店頭発行・郵送申込みあわせて全体の四割程度。

 

詳細

Q1:あなたがお持ちのクレジットカードはどれですか?あなたが持っているクレジットカードをすべてお選びください。

・楽天カードが回答者の半数を越える56.33%の保有率で群を抜いてトップとなった。

 

・以後、JCBカード(27.67%)・イオンカード(22.67%)・三井住友VISAカード(20.33%)・dカード(16.67%)と続いた。

 

・男女比率で見て、男性に人気・女性に人気のクレジットカード 上位5種は以下の通り。

 

男性に人気のクレジットカード

カード発行会社/カード名 男性割合
ライフカード 100.0%
ダイナースクラブ 100.0%
ANAカード 86.7%
UCカード 80.0%
DCカード 62.5%

 

女性に人気のクレジットカード

カード発行会社/カード名 女性割合
イオンカード 67.6%
アメリカン・エキスプレス 63.6%
エポスカード 62.5%
NICOSカード 62.5%
オリコカード 55.6%

 

Q2:前の設問でおうかがいしたもののうち、あなたがメインで使っているクレジットカードはどれですか?最もよく利用しているクレジットカードを1枚お選びください。

・今回のネット調査で最もメインカードに選ばれたのは楽天カード。回答者の39%、1/3 以上の方が楽天カードをメインカードとして使用していた。

 

・楽天カードに続いてはJCB・三井住友VISAの定番大手2社。

 

・イオンカードは男女比を見ると男性 20.8%・女性79.2%、女性からの高い人気を元に4位にランクインした。

 

・Q1(保有クレジットカード)・Q2(メインで使うクレジットカード)の結果を元に、メインカード採用率を算出した。

 

実際のカード保有者の間でメインカードとしての利用意向が強い、ユーザー満足度の高いクレジットカード 上位10点は以下の通り。

 

クレジットカードのメインカード採用率

クレジットカード会社/カード名 保有者数 メインカード数 メインカード採用率
1 楽天カード 169 117 69.2%
2 三菱UFJカード(MUFGカード) 13 7 53.8%
3 オリコカード 18 8 44.4%
4 三井住友VISAカード 61 27 44.3%
5 ANAカード 15 6 40.0%
6 JALカード 18 7 38.9%
7 dカード 50 19 38.0%
8 イオンカード 68 24 35.3%
9 JCBカード 83 28 33.7%
10 ダイナースクラブ 3 1 33.3%

 

・メインカード採用率で見ても楽天カードが69.2%を獲得してトップに。

 

・メインカード採用率2位は三菱UFJカード。三菱UFJ銀行の口座保有者が銀行口座と合わせて利用しているケースが多いと考えられる。

 

・3位はオリコカード。オリコが発行するOrico Card THE POINTは年会費無料のポイント高還元率カードとしても知られている。

 

今回の調査はインターネット調査を利用しており、回答者の属性・傾向が楽天カードの選択にある程度は影響したものと考えられる。街頭調査など別の方法で調査を行った場合、結果は異なる可能性もある。

 

その一方で、楽天カードが他社を大きく引き離してカード保有者数・メインカード利用者数・メインカード採用率の三冠を獲得した点からは、普段使いのクレジットカードとして楽天カードが強い支持を獲得している状況がうかがえる。

 

Q6:あなたがよく使う電子マネー・スマホ決済を教えてください。以下より、よく使っているものをすべてお選びください。

 

・1位のPayPayは40.33%、4割以上のユーザーが利用

 

・2位Suica・PASMOなど交通系電子マネーと3位楽天Payは両者ともに22%台の僅差。以後、WAON(19%)・d払い(19%)・nanaco(14.67%)と続いた。

 

・クレジットカードを使用していても「電子マネーやスマホ決済を使わない」と回答した方は14.67%となった。この層を除いた残りクレジットカードユーザーの85.33%が、電子マネーを活用していることになる。

 

Q7:あなたが積極的に貯めているポイントはありますか?以下よりあなたが特に貯めているポイントサービスを1点お選びください。

 

・貯めているポイントはどこかを問う質問では、楽天ポイントが最多となった。(41.67%)

5人に2人は楽天ポイントを貯めている計算。

今回の調査における楽天カード利用者の多さに相関した結果と考えられ、ポイント還元を軸に、楽天経済圏が機能している現状が見える。

 

・楽天ポイントに次いで2位 dポイント(12.33%)、3位 Tポイント(11%)と続き、PayPayポイント(9.67%)がその後を追う。

 

・よく使う電子マネー・スマホ決済で1位だったPayPay、ポイントを貯める意識の観点では4番目(9.67%)だった。

 

電子マネー・スマホ決済として利用者トップだったことをふまると、PayPayはポイントを貯めるサービスとしては、スマホ決済ほどのユーザー支持を得られていないことがわかった。

 

支持率が低くなった理由としては、2022年3月末にPayPayカードや多くのヤフー関連サービスでTポイントの利用・付与を終了させ、ポイント制度をPayPayボーナスに変えたことが大きな要因だと考えられる。

 

本来のPayPayのポイント規模は、3番手のTポイント(11%)と、4番手のPayPayボーナス(9.67%)を合わせた20.67%近くに達するため、1位の楽天ポイント(41.67%)に次ぐ規模となる。

 

今後、PayPayの電子マネー決済としての利用とは別に、PayPayカードでPayPayボーナスを貯める意識が定着すれば、アンケート結果は一気に変わる可能性があるだろう。

 

・もうひとつ注目したいのが「クレジットカードのポイント(上記以外のもの)」が11位(1.33%)と非常に少数に留まった点。

貯めるポイントとしては、多くの店舗やサービスで利用できて汎用性が高いポイントを中心に考える人が多く、クレジットカード会社による独自ポイントは貯める対象とみなされていない可能性がある。

 

Q8:クレジットカード選びで最も重視している点はどこですか?

 

・クレジットカード選びで最も重視されているのは、やはりポイント還元率。回答者300名のうち37%、1/3強がカード選びで重視する項目として還元率を挙げた。

 

・続いて年会費の安さが26.33%。クレジットカードのコストパフォーマンス自体も重視されていることがわかる。

 

・4位以降はすべて10%以下となるが、以下3項目が拮抗した。

対応店舗の多さ(7%)

マイル還元率の高さ(6.67%)

セキュリティの高さ(6%)

 

・5位:マイル還元率(6.67%)については 1位:ポイント還元率の高さ(37%)と同義と捉えることもでき、合計すると43.67%となる点もふまえるとどれだけ還元率を上げられるかがクレジットカード選びの最重要ポイントとみなされているものと考えられる。

 

Q9:毎月のクレジットカード利用金額はいくらくらいですか?あなたの月平均の支払額に近い値を1つお選びください。

 

・今回の調査では、5,000円~250,000円以上まで5,000円区切りで毎月のクレジットカードの利用金額を回答してもらった。

 

・クレジットカード利用金額帯ごとの人数分布をグラフにすると以下の通り。

 

利用金額帯ごとの人数分布

5万円未満 142 47.3%
5~10万円未満 93 31.0%
10~15万円未満 32 10.7%
15~20万円未満 19 6.3%
20~25万円未満 9 3.0%
25万円以上~ 5 1.7%

 

・「25万円以上」を選択した方含む外れ値を除いて試算すると、今回の回答者の毎月のクレジットカード平均利用額は 59,568円/月 となった。

 

Q12Q2でおうかがいしたメインで使っているクレジットカードを発行する際、どの方法で発行を申し込みましたか?あなたが申し込んだ発行方法をお選びください。

 

・クレジットカードを発行した場所は、Web・インターネットでの申込みが最多で57%。

続いて店頭発行が27%、郵送申込みが16%となった。

 

総括

今回の調査結果からは、ユーザーがそれぞれに自分に最もメリットのあるクレジットカードや電子マネー・スマホ決済サービスを選択している状況が透けて見える。

 

一方で、ポイント還元による「お得度」をフックにして集まったユーザーは、その「お得度」次第で別サービスに流出する可能性もある。

 

各社の競争の中で、高還元率な決済方法が多数登場している点は、消費者からすると非常に好ましい状況にあると言える。


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