【テツ旅、バス旅 1】東京BRT 旅行総合研究所タビリス代表 鎌倉 淳

  • 2020年10月14日

 10月1日に、東京BRTが運行を開始しました。BRTとは「バス高速輸送システム」のことで、速達性と定時性を兼ね備えた、最新のバスシステムです。

 BRT優先の道路信号制御を行い車道に優先レーンを設けたりします。バス停の間隔も長めに取ります。こうした施策により平均速度を上げ、遅れを防ぎます。

 車両は大型のノンステップバス。バリアフリーで快適な乗車環境を整えます。2両をつなげた連節バスで運行することもあります。バス停もハイグレードにして、屋根付きで待ちやすくします。バスロケーションシステムを導入し、到着まであとどのくらいかかるかを表示します。

 車両やバス停には明瞭なデザインを採用。虹色の鮮やかな車体デザインが目を引くなど、地域のシンボルになることを目指します。いわば「線路のない路面電車」でしょうか。バスが鉄道に比べて劣っているのは、速達性や定時性に加え、分かりやすさ、乗り心地、安心感、象徴性、といったところでしょう。こうしたバスの弱点を克服し、住民にも旅行者にも安心して使いやすい交通機関を目指しているわけです。

 これまでに三陸や新潟などで導入されていますが、首都東京では初めてです。虎ノ門ヒルズから、新橋、勝どき、晴海を結びます。

 現時点では、東京BRTは試験的な運行で、前述したような高速運行システムは導入されていません。優先レーンも優先信号もないので、速達性、定時性の確保には限界があります。

 実際に乗ってみましたが、虎ノ門から新橋までは道路混雑もあり、歩いても変わらないくらいの時間がかかりました。新橋から晴海も、バス停が少ないぶん普通のバスより少し速い、という程度です。ただ、新たに導入された車両は静かでシートの座り心地もよく快適。連節バスは全長18メートルもあり、車室の広さに驚かされます。混雑時のストレスが減りそうです。

 晴海周辺には地下鉄計画もありますが、建設には10年単位の時間がかかります。一方、主に既存の道路を使うBRTなら導入まで数年で済みます。地下鉄ができて不要になったら、他に車両を転用することもできます。そうした意味で柔軟性の高いシステムです。

 成功すれば都市部のバスの復権につながる施策で、晴海の新交通機関としても注目を集めそう。

 東京でBRTが成功すれば、全国に広まる一里塚となるでしょう。

 (旅行総合研究所タビリス代表) 

 
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