【シリーズ 「デジタル田園都市国家構想」で未来を拓く 事例① 米原市(滋賀県)】エネルギー地産地消、脱炭素、地域活性化を加速  


出典:ヤンマーホールディングス

 観光経済新聞、東京交通新聞、塗料報知、農村ニュース、ハウジング・トリビューンの5紙誌は、2023年共同キャンペーン「地方創生へ『デジタル田園都市国家構想』で未来を拓く」を展開しています。今、各地で芽吹いている地域活性化の動きを、デジタル田園都市国家構想を通じ、観光業、交通、農業、住宅・建設業などの視点でレポートします。

エネルギー地産地消、脱炭素、地域活性化を加速

琵琶湖のほとりに位置する米原市。2005年2月、坂田郡山東町と坂田郡伊吹町、坂田郡米原町が合併して誕生し、同年10月に米原市と坂田郡近江町が合併して誕生。市としては比較的新しい部類に入る。伊吹山をはじめ美しい自然を有し貴重な動植物の宝庫。加えて、県内唯一の新幹線停車駅を有するとともに、各種鉄道網、高速道路などのある、京阪神、中京、北陸を結ぶ交通の要衝でもある。

 米原市の大きな課題の一つが人口の減少。米原市の人口は1960年に4万2214人となって以降、いったん減少。その後、1975年から再び増加に転じ、2000年には4万1251人となった。しかし、再び減少となり、2015年には25年ぶりに4万人を割り込み3万8719人にまで減少している。さらに国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2045年には3万人を割り込み2万9050人になると推計されており、非常に厳しい人口推移となっている。また、大学進学や就職を機に、男性は10代後半から20代前半、女性は10代後半から20代後半の若者が流出するなど、高齢化も加速している。

 もう一つの課題が気候変動の激甚化への対策と地域におけるエネルギー確保の推進だ。近年、異常気象による自然災害が多発しており、2018年6月には、米原市内で竜巻が発生し140棟の住宅が一部損壊するとともに、一時380軒が停電するなどの被害が生じた。こうした中で、一時避難所(米原市庁舎)において、停電発生時にも電力供給できるよう、地域内で再エネ設備および蓄電池の導入が求められている。加えて、現在、地域内のエネルギーは域外の大規模電源に依存しており、2013年には約263億円のエネルギー代金が域内から域外に流出しているため、再エネ設備を導入し、自家電源を保有することで、資金を域内循環させる必要がある。

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