エアカーテンで空気を遮断
空調設備工事大手の大気社(東京都新宿区)が開発した移動式のパーテーション「Air Infection Block Plus(エアー インフェクション ブロック プラス。略称=AIB+)」が、医療機関から脚光を浴びている。
昨年7月の誕生以来、多くの施設に導入され、医療従事者と患者が対面となる診察時をはじめ、PCR検査を含む検体採取時などに活用されているという。
AIB+は、仕切り開口部のエアカーテンで双方向の空気を遮断。補助噴流(主噴流を補助する気流)の併用と、吸込口への積極誘引による気流遮断を行い、呼気、咳などの飛沫が対面の従業員の上半身に接触することを防止する。
また、吸込口を従業員と反対側に集中させる「一方向気流」で、従業員をウイルス感染の危機から救う。
加えて、局所的集じん(集ウイルス)と循環換気で、ウイルスの拡散を回避。
設置は簡単。「工事不要で、必要な場所に運び、コンセントにさすだけ」と環境システム事業部の小吹尚也氏。
酸素・酵素HEPAフィルターPACMANを搭載したことで、「溶菌酵素(細菌の細胞壁を溶かすとされる)による殺菌、ウイルスの不活化を期待できる」と小吹氏。旅館・ホテルでは、「バイキング会場などで、料理を取り分ける時などに、使ってもらえれば」と話す。
さらに、室内の粗じんを取り除くプレフィルターを本体に装着したことで、HEPAフィルターの寿命を延ばす対策を実施し、部屋全体の換気回数を増やして、全体をクリーンにする。
サイズは、幅1800×奥行き70×高さ1800ミリ。重さは約190キログラム。
エアバリアユニット