GWも一服し、全国旅行支援も終わりつつある今、GW明け~夏休み前までは、落ち着いた期間となることが予想される。その間に着手すべきことの一つとしてSNS強化を挙げておきたい。今号から複数回にわたりSNS強化について述べていきたい。
まず、SNSといってもFacebook、Twitter、Instagramとさまざまなメディアがあるが、中でもInstagramへの注力をお薦めする。理由としては、旅行との親和性が高く、最も集客に貢献するのがInstagramだからである。また、ただでさえ人手不足の中で、あれもこれもと手を出すのは得策ではない。
Instagramは世界で10億人以上、日本でも3千万人以上が使用している巨大なメディアである。「インスタ」というと若者が使っているものという印象を持っているかもしれないが、もはやそれは誤った印象である。もちろん10代、20代の使用率が高いものの30代でも50%近く、40代でも40%近い人が使用しているというデータがある。また、旅行との親和性が高いという意味は、「Instagramというプラットフォームの中でホテルや旅館を決めている層がいる」ということである。どういうことかというと、Instagramの中で「箱根 旅行」や「沖縄 ホテル」のように検索して旅行先や宿泊先を探しているという購買行動が起きている。なぜそれが見えないのかというと、Instagramそのものには予約機能がないため、最後に予約するのは公式サイトやOTAとなっているからである。それが証拠に、ある旅館で「何をきっかけに、当館を知りましたか?」というアンケートをとったところ20%近い方が「Instagram」と挙げた事例もある。また、若年層にインタビューをとると、必ずといっていいほど、Instagramが購買の意思決定の中に組み込まれていた。これらの事実はもはや無視できないレベルであり、分からないでは済まされなくなってきている。
次号以降で、Instagramの運用方法のポイントなどを述べていきたいと思うが、まずはその重要性を認識していただきたいと思う。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)