川に面する天然洞窟風呂
第1036回よその旅館ホテル
――壁湯温泉の名前の由来は。
「昔の言葉で言えば、川べりにへばりついた場所にできた温泉です。200~300年前に河原だった場所に発見され、温泉の上には道路が通っています。旅館も温泉と同じく川沿いにあります」
――五つの秘湯が自慢だとか。
「敷地内には五つの風呂があり、それぞれに特徴があります。壁湯洞窟温泉は川に面する天然温泉です。39度のぬるめの天然温泉は、柔らかく、長く漬かっても湯疲れしません。湯量は豊富で、常に新鮮な湯を楽しめます。他に女性専用の洞窟風呂、夏限定の蛍見の湯、石を切り出して作った内湯などがあります。6月にはホタルが多く現れ、川下など集まる場所までご案内しています」
――食事について。
「お米は自慢です。自家栽培の香り米『壁湯福米』と『ひとめぼれ』を一緒に作付けしたものをもみのまま保存し、精米仕立てのものをお出ししています。炊き込むと豊かな香りは宿の2階まで届き、食べるともっちりとした触感を味わえます。食材は全て地元のものを使用。春は山菜やヤマメが旬です。おかみの手作り料理をぜひ味わっていただきたいです」
――他には。
「非日常的な昔懐かしい風景が楽しめ、客室も居心地が良いと評判です。また、お酒もおいしく、地元の八鹿酒造のスパークリング酒などは絶品です」
――課題は。
「新型コロナウイルスの話もあり、全体的に動きが鈍っています。今は、地域一丸で『ここのえ苔アート』など地域の魅力発信に力を入れています」
――将来は。
「息子、孫と後継者を育て、旅館を引き継いでいきたいです」
【8室、1泊2食1万3千円(税別)から】
壁湯天然洞窟温泉 旅館 福元屋