
応神天皇産湯伝説、子宝の湯
第984回よその旅館ホテル
――館名に「千年湯」とあり、長い歴史を持つ温泉のようですね。
「湯ノ本温泉は、1800年前に応神天皇の産湯に使われたという伝説の温泉です。また、子宝の湯としても知られ、私も4人の子どもに恵まれました。湯は茶褐色で『黄金の湯』とも呼ばれています」
――とてもお元気ですね。
「毎日、大型バスでお客さまの送迎をしたり、食材となる無農薬野菜の自家栽培をしたりしています。グルメ番組のロケでいらした松岡修造さんには『平山女将は壱岐のパワースポットだ』と書いていただきました。とにかく、世のため人のため、壱岐の活性化のために頑張っています」
――おもてなしの心得は。
「8部屋しかありませんので、お客さまが何を目的にいらしたのかを上手に聞き出し、どうしたら楽しく過ごしていただけるのかを考えて、満足していただけるよう努力しています。構ってほしくないカップルにはしつこく接しないなど、人を見極めてもてなしをしています。だから、サービスマニュアルは作っていません」
――料理は。
「壱岐島の山海の恵みをふんだんに使用した海鮮会席料理です。主人が勝本漁港の競りに出て魚介を仕入れるほか、ミツバチや地鶏を飼い、タイやウナギを釣り、マガモを取るなどして、それを料理で提供しています」
――客層は。
「温泉にゆっくり浸かりたい人、月読神社や小島神社を巡る人、釣りやグルメを楽しむ人などさまざまです」
――今後の目標は何かありますか。
「壱岐の体験プログラムをたくさん作り、壱岐を『癒しの島』として世界に発信していきたいですね」
【1泊2食付き1万8千円(税別)から】