素材を生かした本物の料理
――セールスポイントは、やはり料理ですか。
「はい。目の前が小名浜港で、海の幸が豊富です。今の時期はアンコウ、ヤナギ(ヤナギムシガレイ)、メヒカリなど。四季折々、さまざまなものがあります。刺し身や鍋などでお召し上がりいただきます」
――眺めが良いのも売りのようですね。
「標高30メートル以上の高台にあり、海や小名浜の観光名所の『アクアマリンふくしま』と『いわき・ら・ら・ミュウ』、遠くは北茨城市の六角堂まで望遠鏡で見渡せます。大浴場からもこれらの絶景を一望します」
――どんなお客さんが多いですか。
「観光や接待のお客さまが多いですが、最近は古希、還暦、誕生日のお祝いなど、アニバーサリー系が増えています。先日はお食い初めのお客さまがいらっしゃいました。食事は朝、夕とも部屋出しで、ゆっくりとお召し上がりいただいております」
――経営の悩み事はありますか。
「跡継ぎの問題と、あとは団体さまが小口化していることですね。以前は10人や20人が普通でしたが、今は5~6人で、大人数の宴会が少なくなりました」
――人手不足はどうでしょう。
「感じています。お客さまを無理して受けることのないようにしています。パート、アルバイトも長く働く人がいなくなりました。働く人の意識が変わってきたのかもしれません」
――これからどんな宿に。
「地のものを使った、素材を生かした本物の料理を、これからも提供していきます」
――1泊2食の料金は。
「平日税別で1万5千円からです」
【8室、約30人収容】