「適切な立食は感染リスク低い」 日本ホテル協会 検証結果発表


 日本ホテル協会(森浩生会長、森ビルホスピタリティコーポレーション〈グランドハイアット東京〉)は10月21日、適切な新型コロナウイルス感染対策実施下での立食宴会では感染リスクが低いという検証結果を公表し、企業関係者を招き立食宴会体験会を帝国ホテル(東京都千代田区)で開催した。理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」によって飛沫感染のリスクを分析。同研究所チームリーダーで神戸大学大学院の坪倉誠教授は、「『飲食開始前に手指の消毒を行う』『飲食以外時は不織布のマスクを着用する』などを中心とする基本的な感染対策を行っていれば、立食宴会での感染リスクは極めて低い」と説明した。

 冒頭、森会長は現状について「今秋の水際規制の大幅緩和に伴うインバウンドの再開や全国旅行支援の開始などで、ホテル業界はようやく宿泊部門の業績が回復してきた。一方、宴会・飲食部門をどう戻すのかが課題で、特に飲食を伴う立食宴会は全く戻ってきていない」と説明。「各ホテルでの立食宴会がビジネスにおける交流や発展につながり、それをサポートするのがわれわれの業界である。本会を通して、リアルの大切さ、ソーシャルな集まりの大切さを再確認していただきたい。ホテル業界が前を向いて成長していくことが観光立国の実現、社会貢献にもつながると確信している」と訴えた。


森会長

 同協会の常任理事で安全防災対策委員長の原信造氏(ホテルニューグランド)は「東京以外のエリアでは立食宴会がまだ皆無だ」と述べ、「極めて低い感染リスク下での立食宴会開催のための検証に注力してきた」と振り返った。原氏は「各ホテルの宴会会場の換気システムは法令順守のもと高いレベルで実働しているので、現在までホテルの宴会場でのクラスター事例は発生していない。入り口での検温、消毒も徹底している。『食事の時は、あまり話をせず食べる』『隣接して話すときはマスクを付ける』の2点を守れば感染リスクは大きく軽減できる」と述べた。

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