平城遷都1300年祭の首都圏での認知度は6割以上と高いものの、行く予定の人は2割にとどまっている。南都経済センターがこのほど発表したアンケートの調査で明らかになった。より多くの人に来てもらうには、「いつどこへ行けばどんなイベントが楽しめるのか、明確な売りを示す必要がある」と指摘している。
平城遷都1300年祭について「ある程度の内容を知っている」と答えたのは首都圏では11.3%、近畿圏では22.5%。「名前は知っている」と答えたのは首都圏が49.9%、近畿圏では57.2%となり、両項目を合わせると首都圏で約6割、関西で約7割の認知度があることが分かった。
遷都祭への興味を聞いたところ、「興味がある」と答えた人は、首都圏が41.8%、近畿圏が40.5%。「行く(予定)」または「行きたいと思っている」と回答した人は、首都圏では20.0%、近畿圏では32.7%となった。
「行く」または「行きたいと思っている」と回答した人に参加行程を聞いたところ最も多かった日程は、首都圏が「2泊3日」(56.8%)、近畿圏が「日帰り」(66.7%)。宿泊地を訪ねたところ、1泊2日の場合、首都圏では63.2%、近畿圏では91.6%が「奈良」と回答。2泊以上の場合、奈良以外の宿泊地候補として首都圏では、京都を上げる人が約4割いた。
宿泊客が他府県へ流出することが懸念されることから、同センターでは奈良の宿泊施設に泊まるメリットや魅力を宿泊客に十分PRしていく必要があるという。
調査は、首都圏と近畿圏など(奈良県を除く近畿圏と三重県)の在住者を対象に実施。1096人から回答を得た。