渋谷キューズは14日、「制帽装着型アイシールド」を東急電鉄・JR東日本・東京メトロ3社の渋谷駅に配備すると発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大は、未だ終息の兆しの見えない状況が続いており、まもなくインフルエンザの流行の季節を迎えます。駅係員はお客さまと近距離での接客の機会があることから、マスクやフェイスシールドを着用して勤務をしていますが、マスクのみでは眼からの感染を防ぐことができない一方で、現在流通しているフェイスシールドは、鉄道従事者にとって、日常の業務の妨げになることもある形状のため、感染予防機能を果たしながら、業務の支障となる装着負荷の軽減を実現する「制帽装着型アイシールド」の開発を行いました。このたび、8月から実施した男性用制帽に装着するアイシールド試験導入の結果を受け、本日から女性用制帽装着型アイシールド(※2)を配備し、これにより、3社の渋谷駅に勤務する駅係員が「制帽装着型アイシールド」を着用して勤務することが可能となります。装着負荷を軽減し、長時間の装着を可能にする機能性と審美性を追求することで、駅係員の安全の確保と、ご利用のお客さまへの安心感の提供を目指します。今後は、3社の渋谷駅のみならず、駅係員やお客さまのご要望に応じ、そのほかの駅での展開も検討予定です。
※2:JR東日本では、性別による制帽の指定はなし
■QWSにおける「制帽装着型アイシールド」開発の背景と開発への思い
コロナ禍において、鉄道従事者とお客さまの安心と安全のためにできることはないか。という”問い”に、QWS運営メンバーとQWSで活動するプロジェクトチームCreators’ Hub(https://shibuya-qws.com/project/creators-hub)がともに取り組み、「制帽装着型アイシールド」が誕生しました。
マスクのみでは眼からの感染を防ぐことができず、フェイスシールドも、飛沫を防ぐために一定の効果が見込める一方で、対面するお客さまには、疎外感を抱かせてしまうことや、声が届きづらいなどの問題点が挙がりました。
また長時間の着用を想定した際、頭部の締め付け感、暑さ、重量、審美性などの改善の余地に加え、着用者の心理的ストレスも注目すべき点と考えました。新型コロナウイルス感染拡大により、新たな業務の発生、個々の衛生管理など、通常の業務はこれまでよりも、あらゆる点において神経をつかう状況となっており、その状況での長時間の従来型のフェイスシールドの着用は、心身ともにストレスを増幅させる要因となります。そのため、エッセンシャルワーカーである鉄道従事者の毎日の笑顔を思い、さまざまな課題を解決できる「制帽装着型アイシールド」の開発を進めました。
■「制帽装着型アイシールド」の特徴
「フェイスシールド=カッコ悪くても仕方ない」を払拭すべく、感染予防機能を果たしながらも、審美性も追求し、「むしろ装着したい」と思えるカッコよさを目指しました。
【制帽に装着することで装着時の重量感を軽減】
頭や耳ではなく制帽に着用することで、装着時の締め付けや蒸れなどの装着負荷を軽減しました。
【ベンチレーション機能で曇り・暑さを軽減】
マスクでは飛沫の授受を防ぐことのできない眼の部分をシールドで覆い、額の部分は制帽のつばとの間に開口部を設け、両頬のラインをシャープな形状にすることで、通気性を確保し、呼気による曇りを軽減しました。
【審美性の担保】
シャープかつシンプルな形状で、着用していてもスマートな印象を醸成。
また、制帽はつばの部分を持って脱着することが多いため、つばの部分はシールドで覆うことなく、従来通り手で掴むことが出来る仕様としました。
【フェイスシールドではなく、顔上部のアイシールドを採用した理由】
マスクを着用することを前提とし、シールドは顔上部のみを覆う形状とすることで、他者へ声が届きやすく、ホーム勤務時のマイク使用時にもきちんとマイクに声が届きます。また、一般的なフェイスシールドは、あごのラインまでシールドがあるため、ホームなどの風のある場所での装着の場合には、シールドが風にあおられることがあるため、ハーフにすることでホームでの装着も可能にしました。ハーフ仕様にすることで、顎まで覆う一般的なフェイスシールドが対面者に与える隔たり感を軽減します。
■着用イメージ
■今後の展望について
東急電鉄、JR東日本、東京メトロ3社の渋谷駅のみならず、駅係員やお客さまのご要望に応じ、今後そのほかの駅での展開も検討予定です。また、駅係員だけではなく、制帽の着用を必要とする方への販売についてもご要望に応じて、対応を検討します。
■共創施設「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」 安心・安全への取り組み
【施設としての取り組み】
・従業員の勤務前の検温、健康チェックの実施
・従業員へのマスクの着用と手洗い・手指消毒・うがい徹底の励行
・アクリル板の設置などの飛沫飛散対策の実施
・出入口にアルコール消毒液の設置、消毒液を用いた清掃の強化
・机・椅子などの間引き、エリアごとの制限人数の設定
・お手洗い内のジェットタオルの利用を中止
・QWS主催のプログラム・イベントは、オンラインイベントなど3密を避けて開催
・イベント主催者へコロナ感染防止策実施の徹底
・SCRAMBLE HALLにおけるイベントは東京都ロードマップなどを踏まえた運用ガイドラインを遵守
【会員・来館者へのお願い】
・館内におけるお客さま同士、また従業員との一定の距離の確保をお願いします
・ご来館の際は、マスクの着用、入口での検温にご協力ください
・体調がすぐれない場合のご来館を見合わせてください
・混雑時における入場制限実施にご理解とご協力をお願いします
※詳しくはオフィシャルWEBサイトや施設内にて掲示している案内サインなどでご確認ください
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます
■施設概要
名称 : 渋谷スクランブルスクエア/SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE
事業主体 : 東急㈱、東日本旅客鉄道㈱、東京地下鉄㈱
所在 : 東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号
用途 : 事務所、店舗、展望施設、駐車場など
延床面積 : 第Ⅰ期(東棟)約181,000㎡、第Ⅱ期(中央棟・西棟)約96,000㎡
階数 : 第Ⅰ期(東棟)地上47階 地下7階、
第Ⅱ期(中央棟)地上10階 地下2階、(西棟)地上13階 地下5階
高さ : 第Ⅰ期(東棟)約230m、第Ⅱ期(中央棟)約61m、(西棟)約76m
設計者 : 渋谷駅周辺整備計画共同企業体
※㈱日建設計、㈱東急設計コンサルタント、㈱JR東日本建築設計、メトロ開発㈱
デザインアーキテクト : ㈱日建設計、㈱隈研吾建築都市設計事務所、㈲SANAA事務所
運営会社 : 渋谷スクランブルスクエア㈱
※東急㈱、東日本旅客鉄道㈱、東京地下鉄㈱の3社共同出資
開業 : 第Ⅰ期(東棟)2019年11月1日
第Ⅱ期(中央棟・西棟)2027年度
URL : https://www.shibuya-scramble-square.com